今月を視る(「むすぶ」2017年4月号より)2017/05/13 17:54

北東アジアに危機押し付ける
トランプと安倍の戦争政策にNO!

トランプ政権による挑発でつくり出される朝鮮半島危機
多くのメディアが朝鮮のミサイルや核に関する示威行動を「挑発」と言う。おそらく意図的にコントロールされていると思われるが、日本のメディアに共通する言い方で、典型的な「印象操作」のひとつだ。そもそも、「挑発」とは「相手を刺激して向こうから事を起こすように仕向けること」だ。この際、事を起こした相手を叩きつけ、抑え込む圧倒的な力が前提となる。相手を圧倒する力がなければ、挑発は不利な状況を招くだけだ。米国と朝鮮の軍事力は雲泥の差がある。核戦力だけ見ても、米国10,000発に対して、すでに保有していたとしても朝鮮のそれは多くても数十発にすぎない。通常戦力でもそれは同じだ。したがって、挑発をして利があるのは米国の方であることは明らかであり、原子力空母カール・ビンソンを中心とする第1空母打撃群を朝鮮近海に接近させたのは、まさに米軍による挑発である。朝鮮のこの間の威嚇行動は、米国政府の挑発に乗せられた愚行という以外何ものでもない。

朝鮮半島危機をつくり出す日米政府のほんとうの狙い
 シリアを巡航ミサイルで攻撃し、アフガニスタンに「最強爆弾」(大規模爆風爆弾兵器)を投下、朝鮮半島に空母を派遣し、新たな緊張、危機をつくり出す米トランプ政権のトータルな狙いは、強大な軍事力を背景に米国中心の覇権秩序を世界で再建することにある。
一方、朝鮮半島危機をつくり出す米政府の当面の最大の狙いの一つは、韓国の大統領選で、朴クネ政権を追放した「ろうそく革命」を引継ぎ韓国社会の民主化をおしすすめる「共に民主党」の文在寅氏の当選を阻止することに焦点が当てられていることは明らかだ。
二つ目は、森友学園疑惑で窮地に立つ安倍政権を支援し、日米軍事同盟の強化を図ることである。
矛盾だらけの共謀罪や理不尽極まる辺野古新基地建設強行を国民の目からそらし、野党民進党を腰砕けにし、安倍政権の戦争国家づくりを強力に支援することだ。すでに、ワイドショーやニュース番組から「森友」関連の話題は激減しており、「トランプ VS 金正恩」の映像が繰り返し流されている。

「軍事ではなく、平和的解決を」の声を
それにつけても、市民の命を一切顧みない米トランプ政権と朝鮮金正恩政権の〝チキンレース〟まがいの「兵器誇示」合戦は北東アジアの危機をかつてないほど高めている。ここでの軍事衝突は、朝鮮半島だけでない未曾有の大惨事を引き起こす。だから、どんなことがあっても、どんな小規模な軍事攻撃も絶対させてはならない。「軍事ではなく、平和的解決を」の声を全世界で一層高めることが急務だ。

米軍基地の存在が東アジアの平和を破壊する
 メディア情報が朝鮮半島危機に集中する中、政府は辺野古新基地の護岸建設着工の方針を打ち出している。だが、米軍基地を始めとした軍事基地こそが北東アジアの平和を脅かす最大の要因であり、再び沖縄を戦場として利用する辺野古新基地建設への怒りと抵抗はけっして止むことはない。
 3月末に切れた岩礁破砕許可申請もせず、県の協議要求や工事中止勧告も無視し、無法の限りをつくす政府に対し、翁長知事は3月25日の「違法な埋め立て工事の即時中止・辺野古新基地建設断念を求める県民集会」に初めて出席し、埋め立て承認について「撤回を力強く、必ずやる」と言明した。知事の「撤回」宣言は、裁判の行方いかんにかかわらず、あきらめずに闘い、早期の「撤回」を求める県民の政治的メッセージに力強く応えるものだ。
 「県民は戦後70年、あらゆる我慢、苦渋を強いられてきた。不条理の連続だ」「それを変えられるのは我々の長い抵抗だ。」(呉屋守將オール沖縄共同代表)。
 この確信を自らのものとし、辺野古新基地建設を阻止しよう。朝鮮半島危機を回避し、北東アジアに平和秩序を築く最も重要な課題だ。

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