今月を視る(「むすぶ」2017年5月号より)2017/06/06 09:44

 辺野古新基地建設阻止-南西諸島自衛隊配備反対-共謀罪廃案
一体の闘いで「2020年改憲」を絶対に阻止しよう! 

共謀罪法廃案と新基地建設、南西諸島自衛隊配備・増強反対は一体の闘い
秘密保護法、戦争法から共謀罪へと続く安倍政権の国会運営は、ここに来て、いっそう凶暴性を浮き立たせている。5月17日、政府・与党は、「共謀罪」の衆院法務委員会での強行採決を画策。野党の金田法相不信任決議案提出で一旦、委員会採決は翌週にずれ込んだものの強行採決での突破、会期内成立を執拗に狙っている。
国会では論議と関係なく「数の力」で危険な法作りを強行する一方、新基地建設と自衛隊増強は、メディア支配の強化によって市民の見えないところで恐ろしいスピードですすめている。辺野古新基地建設、南西諸島自衛隊配備など新基地建設と自衛隊増強は戦争法実体化そのものであり、共謀罪はこれに抵抗する運動、勢力を効率的に排除することを狙った現代の治安維持法である。新基地建設、自衛隊増強は戦争法、共謀罪と一体であり、闘いもまた一体である。

高浜原発再稼働の暴挙に抗議の声を
国会での暴挙が続く中、関西電力は5月17日、全国の多くの市民の反対の声を無視し高浜原発4号機を再稼働させた。福島原発事故の責任を覆い隠し、被害者を切り捨てる暴挙である。到底、許すことはできない。
関西電力本店前で福井県小浜市から駆け付け、抗議の断食を決行した明通寺の中嶌哲演さんは、「たとえ、再稼働が強行されたとしても、電力の消費地である関西のみなさんの一人ひとりが周りの人にも働きかけ、関電の危険な原発の再稼働は『おかしい』の声を集中し続ければ、再び止めることはできる」と訴えている。中嶌さんは18日から福井県庁で断食を継続する。この呼びかけに応え、粘り強い取り組みを強めよう。

9条改憲に踏み込んだ安倍政権
安倍政権発足以来の数々の暴挙の集大成が9条改憲であることが安倍自身の口から語られた。それが、現憲法の遵守義務違反であることを百も承知の上で、「自民党総裁としての意見」と開き直っての悪質さである。
安倍は5月3日、暗躍する右翼集団「日本会議」が主導する改憲集会にビデオで登場、「2020年を新しい憲法が施行される年にしたい」と明言した。同じ発言は、読売新聞の単独インタビューという形でも表明された。改憲項目は9条1項、2項を維持したままま、「自衛隊の存在を明記した条文を追加」、「高等教育の無償化を定めた条文の新設」等。これは、自民党改憲草案(自衛隊国軍化)から明らかに逸脱したものであり、「加憲」を掲げる公明党、「全ての教育無償化」を売りにする維新を取り込むための姑息な「提案」である。言い換えれば、何が何でも「改憲」という安倍政権の執念深い野望が示されている。安倍政権を2020年まで生き延びさせることなど絶対にあってはならない。

辺野古新基地建設阻止、南西諸島自衛隊配備反対、共謀罪廃案で改憲阻止
 沖縄防衛局は5月8日、辺野古沿岸部の「K9護岸」に砕石の投下を強行した。ついに「埋め立て」工事に着手した。政府の思惑は「反対しても無駄」との政治的アピールであることは間違いない。だが、この政治的効果は、思惑通りになっていない。「復帰45年」(5・15)に際して、琉球新報が行った世論調査では、「米軍普天間飛行場の移設問題について、県外・国外移設や即時撤去を求める回答は計74.1%で、名護市辺野古の新基地建設を容認・推進する18.0%を大きく上回って」いる。辺野古新基地建設反対の意思に揺るぎはない。
「辺野古新基地建設阻止!共謀罪廃案! 4.28屈辱の日を忘れない県民集会」には約3千人が結集。「復帰45年 5・15県民大会」(5月14日、辺野古瀬嵩の浜)には2千人余が結集し、「先島の仲間とも心を結び、全島での要塞化を許さない」と南西諸島自衛隊増強反対と結んで闘うことを決議した。「5・21大阪大集会で共謀罪廃案を!~監視社会は絶対あかん!~」には沖縄から山城博治さんらが参加する。
一体の闘いで「2020年改憲」に立ち向かおう!

「むすぶ」目次(2017年5月号)2017/06/06 09:45

■ 今月を視る/ 辺野古新基地建設阻止-南西諸島自衛隊配備反対-共謀罪廃案
         一体の闘いで「2020年改憲」を絶対阻止しよう!
■ 報告/ 小西 誠さん講演集会   事務局 湯川 恭
■ Q&A <NO.83>/ 自衛隊・南西諸島配備の強化と対中国「島嶼戦争」計画           
■ TRIP CORNER/ 南京・上海見聞記(その1) 豊岡市 判田明夫 
■ 読者つうしん/ 「安泰なるか日本(ヤマト)の国は」に想う  東京 矢野秀喜
■ おしらせ