今月を視る(「むすぶ」2019年3月号より)2019/04/10 16:57

縄と朝鮮半島、そして東アジア 
軍縮と平和への大きな流れはだれにも止められない!

核兵器禁止条約の発効を求める国際的な運動を
2月28日、ベトナム・ハノイで行われた2度目の米朝首脳会談は、新たな合意のないまま終えた。朝鮮半島の緊張緩和に極めて冷淡な日本政府は、胸を撫でおろしたに違いないが、東アジアの軍縮環境の着実な前進を求めた多くのアジア諸国や人々にとっては、極めて残念な結果だった。「ロシア疑惑」に汲々とし、一方で、イランとの核合意やロシアとのINF(中距離核戦力)条約からの離脱、ベネズエラへの軍事介入含めた干渉やゴラン高原(シリア)のイスラエル支配権認定など自らの権力獲得、維持が「ファースト」(最優先)のトランプにとって、「着実な前進」は物足りないというところだったのだろう。トランプ政権の超ネオコンたちが「着実な前進」に待ったをかけ、巻き返しに一定成功したというのが今回の結果だった。
 それでも、北東アジアを覆っていた「一発触発」状態への逆戻りは最早ないと断言できる。両首脳とも対話の継続を否定していないし、トランプは、金がかかるだけで、益のない米韓合同演習の〝凍結〟を止め、復活させるつもりはないことを明言している。「ドナルド・トランプと金正恩という二人の不安定な指導者」に核兵器交渉を任せておいては、大きく進まないことは確かだが、朝鮮半島非核化、東アジアの平和構築に向かう大きな流れを止め、逆流させることはだれにもできないことは明らかだ。
そもそも、米朝交渉をはじめ今日の軍縮への流れを牽引してきたのは韓国の文在寅大統領のイニシアティブであり、「朝鮮半島で戦争は起こさせない」と文在寅政権を誕生させたローソク革命の主役、韓国市民である。また、シンガポールやベトナムが米朝会談のホスト国となってきたことに見られるように、ASEAN諸国も多くがこの流れを歓迎、支持している。今、重要なことは、米朝の指導部に交渉を任せるのではなく多国間の核軍縮枠組みを強化していくために国際的な反核運動の連携を強め、再活性化していくことだ。
国際社会には核兵器を禁止し、規制する多国間の枠組みとして核兵器禁止条約が多くの国の賛同を得て、発効に向けて動き出している。二人の「不安定な指導者」を再び交渉の場に引き戻すためにも、今こそ、核兵器禁止条約の発効を求める国際的な運動を再活性化し、強めることが何よりも求められている。まず、日本と韓国で核兵器禁止条約への参加を求める運動を強めよう。日本では、自治体議会への意見書要請は具体的な取り組みの一つだ。「北朝鮮の脅威」を未だ口実とする辺野古新基地建設強行への有効な闘いともなる。

沖縄が全国を変える!岩手県議会で意見書可決
「辺野古新基地建設は絶対容認できない」という民意を鮮明に示した沖縄県民投票から早くも1カ月が過ぎた。県民投票の結果を受けて玉城デニー知事が安倍晋三首相と会談し、埋め立ての中止を求めてたが、政府は一切聞く耳を持たないことがいっそうはっきりした。沖縄防衛局は3月25日、新たな区域への土砂投入を開始、暴挙を繰り返しても何とも思わないDV常習者のマヒ感覚におちいっている。玉城知事は「民主主義を踏みにじり、地方自治を破壊するもので、他の自治体でも同様の事が起こりかねない」と怒りとともに、全国に警鐘を発した。「いくら抵抗しても無駄。早くあきらめろ」との政府の脅かしはもはや沖縄には通用しない。軟弱地盤問題含めて政府の辺野古新基地建設計画はすでに破たんしている。大きく変化する沖縄の闘いは、全国にも変化をつくり始めた。
 岩手県議会が3月25日の「沖縄県民投票の結果を踏まえ、辺野古埋立て工事を中止し、沖縄県と誠意を持って協議を行うことを求める」意見書を可決した。沖縄県議会以外の都道府県議会で辺野古新基地建設の中止を求める意見書は初めてだ。

植民地支配の清算と克服-この課題に向き合うとき
今年の3月1日は、朝鮮独立宣言運動から100年となった。3月27日は、日本政府の武力を背景にした琉球併合(琉球処分)から140年となる。今こそ、植民地支配の清算と克服を日本に住む私たちの課題として向き合うときだ。

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