今月を視る(「むすぶ」2020年2月号より)2020/02/21 18:40

米大統領選をめぐる米社会の変容に注目!
世界的視点で平和・軍縮を推し進めよう!

国会予算委員会のテレビ中継なし
「桜」夕食会の無記名領収書-首相反論、ホテルが否定、景気腰折れの懸念-GDP落ち込み政府「想像以上」。18日朝日新聞朝刊見出しが躍った。しかし、予算委員会のテレビ中継はなし。公共放送であるべきNHKの報道姿勢はいっそう酷いものになっている。

社会主義者が米大統領候補に
一方、米大統領候補・民主党予備選。バーニー・サンダースは、初旬のアイオワ州の党員集会では、ブティジェッジと僅か0.1ポイント差の次点であったが、続くニューハンプシャー州ではトップ。緒戦の勝利を宣言した。「週刊MDS」1613号を引用すると、「労働者階級の有権者は、バーニー・サンダースが推し進めている大胆な民主主義的社会主義の展望を受け入れる準備ができていることを示した。我々はメディケア・フォー・オールとグリーン・ニューディール、大量投獄の終了、移民の正義を求める。戦争はもうたくさんだ。」
日米両国のメディアにおいても、ブティジェッジの若さ(38歳)が強調されてはいる。しかし、ここまでのバーニー・サンダース(78歳)の勝利の要因が、その革新的政策・公約にあることは明らかだ。若い世代、働くものたちが、その政策、方向に共鳴し、ともに闘った緒戦の勝利なのである。
次の山場3月3日「スーパーチューズデー」を、期待と希望を持って注視しよう。

終末時計はあと1分40秒
 米科学誌Bulletin of the Atomic Scientists(原子力科学者会報)は、1月末、核兵器と気候危機による世界滅亡まで「終末時計(残り時間)」が過去最短の1分40秒に至ったと発表した(1962年キューバ危機の際、それは2分前を指していた)。その要因の一つが、中東・イラン核危機であることは言うまでもない。あらためて振り返っておこう。2018年、トランプは一方的にINF全廃条約から離脱を表明し、昨年2月に破棄通告、6カ月後の8月に同条約は失効した。現状では、保持すれど使用できない中距離核戦力(INF)に代わり、「使いやすい核兵器」の開発、装備に注力するためである。米国防総省は2018年2月には核体制見直し(NPR)報告で、「小型」核兵器新規配備を公表していた。「小さい」とは言え問題の核兵器「W76-2」は、広島型原爆以下ではあるがその爆発力は5~6キロトンと推定されている。そしてその「使える核」は、イランを標的に戦略原潜に配備されている。
このように視てくると、現代世界の危機は「アメリカ・ファースト」に発し、「トランプ・ファースト」につながり、大統領再選に帰着する、といっても過言ではない。トランプの言動は、ラストベルト地帯、農業生産地域、キリスト教福音派といった票田確保に規定されている。こんな事態を許してはならない。

核兵器禁止条約批准を日本政府に
 「小康状態」とは言われているが、イラン中東危機の構造は基本的に変っていない。平和・軍縮を希求する世界の人々とともに、ヒロシマ・ナガサキ被爆75周年の今年、あらためて核兵器禁止条約の批准を日本政府に迫ろう。

 安倍内閣支持が急降下し、不支持が上回った(2月15、16日実施の共同通信社世論調査)。安倍内閣支持41%に対し不支持は46.1%になった。「朝日」(2月18日)によれば、新型コロナウイルスを巡る政府対応に「評価しない」が50%で「する」の34%を上回り、「桜」では安倍の国会説明に「納得できない」が71%で「できる」が12%とされ、IR国内設置に「デメリットが大きい」が56%、「メリット」が30%、加えて従来の「緩やかに回復」との景気判断を修正(新言語による言い逃れ)せざる得ないほどに追い込まれているのである。
「若い世代」が未来像として資本主義より社会主義を希求との世論調査に象徴されるアメリカ社会の変容の中、私たちは「サンダース運動」に連帯し、またアジア民衆と連帯し、地域を変え、安倍を後景に追いやろう。

「むすぶ」目次(2020年2月号)2020/02/21 18:41

■ 今月を視る/ 米大統領選をめぐる米社会の変容に注目!
世界的視点で平和・軍縮を推し進めよう! 
■ 解説/ 強制動員問題解決に向け「協議体」創設を呼びかけ  共同行動 矢野秀喜
■ Q & A <NO,105>/「1月17日」-阪神大震災25年 伊方原発運転差し止め
■ 映像案内/ 韓国映画「弁護人」「タクシー運転手」「1987」 事務局 豆多敏紀
■ 読者つうしん/『3・11』10年目 命守る大きな運動へ! 
ZENKO関電前プロジェクト 安井賢二
■ 2019年度会計報告 & おしらせ