今月を視る (「むすぶ」2021年1月号より)2021/01/14 10:45

「核のない世界」にむけて力強くスタート
核兵器禁止条約発効を新たな出発点に軍縮へ転換を!

核禁条約発効-歴史的瞬間を世界とともに
核兵器禁止条約の発効(1月22日)が間近に迫った。50カ国目となった中米ホンジェラスに続いて12月11日には西アフリカのベナンが新たに批准し、批准国・地域は51となった。核兵器禁止条約の採択にあたっては国連加盟193カ国中122ヵ国が賛成し、現在、批准の前段階にあたる署名は86カ国・地域に達し、今後さらに批准国の増加が期待される。「核兵器廃絶国際キャンペーン」(ICAN)は、締約国が100を超え、明確に国際社会の半数以上となることを直近の目標とした。
一方、日本政府の態度は頑なままだ。1月7日、「緊急事態」再発令にあたっての記者会見で中国新聞の記者があえてぶつけた質問に対して、菅首相は、「核禁条約の批准はしない」「締約国会議へのオブザーバー参加も慎重に対応せざるを得ない」と事実上の不参加宣言を事務的に答弁した。
世界の動きも目を離せない状況が続く。イランがウランの濃縮度を20%に引き上げたと発表し、2015年の核合意が破たん寸前の危機に直面している。破たん回避へ世界から平和の声を集中しよう。
2月には米露間で唯一残された核軍縮の枠組みである新戦略兵器削減条約(新START)が期限を迎える。8月には、パンデミックを理由に1年延期となっていたNPT再検討会議が開催予定だ。いずれも核禁条約と対立するものでなく、むしろ核禁条約の前進こそが新STARTとNPTの成功を規定する。

 核禁条約の広がりと前進めざし、1月22日には世界で行動が取り組まれる。各地から合流しよう。

日本政府に「慰安婦」賠償責任を問うた歴史的判決
1月8日、韓国ソウル中央地方法院は、日本軍「慰安婦」被害者とその遺族12人が起こした損害賠償請求訴訟で、「日本政府は被害者に1億ウォン(約950万円)ずつ賠償せよ」との判決を下した。『「慰安婦」被害に対して日本政府の損害賠償責任を認めた初の判決であり、国際的な反人道犯罪の責任の所在を法的に明らかにし、被害者に実質的正義回復の道を開いた歴史的意味が大きい。』(ハンギョレ新聞)
 今回の裁判の争点一つは、「主権国家免訴論」(主権国家は他国の裁判には服さない)が適用すべきか否かであったが、ソウル中央地裁は、『慰安婦』は当時の国際法に違反し、第2次世界大戦後に東京裁判所憲章で処罰することに定めた『人道に反する罪』に該当する」として、「主権国家免訴論」を退ける判断を示した。
日本政府は、メディアを総動員し、「立憲」、「国民民主」含む一部野党を巻き込み「国際法違反のありえない判決」キャンペーンを繰り広げているが、人類普遍の人権を規定した世界人権宣言をはじめとする現代の国際法的根拠から導き出した判決は現代の国際司法の進展・基準に沿ったものである。
『慰安婦』問題も『徴用工』問題も、本質は日本と韓国の「外交」問題にあるのではない。すぐれて
今日的人権問題である。加害者を罰し、被害者の人権回復を求めるものだ。メディアはこのシンプルな原点を覆い隠すが、この真実を多くの市民に知らせ、訴えていくことが重要だ。

基地いらない! あきらめない闘い続く
 『「馬毛島に米軍訓練のための施設をつくるのは国策だ。国が決めたことだから、市長がどう考えようと、止められない。沖縄を見ろ」と。これに対し、私はあきらめない。子孫のために、、責任を持って判断し、決断しなければならない。あのとき、こういう状況でこう考えたと、胸を張って言えるようにしたい』。1月31日投開票の西之表市長選で2期目をめざす八板俊輔現市長の言葉である。
 沖縄では1月17日には宮古島市長選挙、2月7日浦添市長選挙、4月25日うるま市長選挙が続く。いずれもオール沖縄候補が基地容認の現職に挑む。あきらめない闘いを続ける人々に注目し、熱いエールを贈るとともに、自らの地域で連帯する取り組みをすすめよう。

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