今月を視る(「むすぶ」2018年2月号より)2018/03/20 09:52

護市長選-痛恨の敗北を乗り越えて 
「政府は新基地建設計画を断念せよ」の声を
日本中にこだまさせよう!
教訓を共有化し、運動の再構築を!
名護市長として「海にも陸にも新基地は作らせない」と8年間、辺野古新基地阻止の闘いの先頭に立って全力を尽くされた稲嶺進さん。そして、辺野古新基地建設阻止の闘いに参加してきたすべての人々にとって今回の名護市長選挙は耐え難い苦痛の結果となった。今回の選挙結果を受けてそれぞれの敗因、勝因の分析、評価がメディアや様々な分野で展開されている。「政権の総力を挙げた態勢への対応の低さ」「『負けるはずがない』との慢心―危機感の違い」「創価学会―公明党、維新・下地幹朗派の票の取り込み」「『ステルス型選挙』(不正を含む「企業ぐるみ」などの組織選挙の徹底)に対する空中戦」「LINE、インスタグラム、ツイッター、FacebookなどSNSを駆使した若者への宣伝の巧みさ」等々。とりわけ昨秋からの舞台裏の実情をリポートした報道によっては、安倍政権の凄まじい攻勢の実態と執念の強さをあらためて見せつけられた。
市長の座を奪われた痛手は大きいが、辺野古新基地建設阻止の民意が消滅したわけではないし、オール沖縄の運動が壊滅したわけでもない。実際、メディアが実施した出口調査によると、辺野古新基地について「反対」(「どちらかといえば反対」15%程度含め)は60%を超えている。一方、「賛成」(「どちらかといえば賛成」の14~5%含め)は、20%台後半に留まっている。また、同じ出口調査での翁長知事への支持率について、知事を「支持する」(「どちらかといえば支持する」10~11%含め)は60%近くあり、知事を「支持しない」(「どちらかといえば支持しない」10~11%含め)は約30%だったという結果が出ている。敗因、勝因に関する前述の分析は、その多くが選挙戦術や対策、対応、総じて「選挙技術」に関するものであり、教訓に学び、真摯に取り組めば克服はけっして困難ではない。

3月石垣市長選、5月沖縄市長選、9月名護市議選が続く
今後、自衛隊基地の建設が焦点になる石垣市長選(3月)、基地問題が集中する沖縄市長選(5月)、新市長のペテンを追及し、安易な新基地建設推進との対決が問われる名護市議選(9月)が続く。11月の県知事選は確実にこの延長線上にある。この過程で、名護市長選の教訓を共有化し、運動の再構築に取り組むならば、反転攻勢は可能だ。今、「沖縄の底力」を信じ、ともに進むことが求められている。

「具体的にどう止められるのかを市民がイメージできなかった」現状に正面から向き合う
一方、「辺野古新基地問題で、工事が進んでいる中で、具体的にどう止められるのかを市民がイメージできなかったことが稲嶺さんの敗因だと思う。市長権限で止められると言われても、実際進んでいる。辺野古はいったん置いて、暮らしを主軸に考えようとなったのでは。」(琉球新報 記者座談会)との感想がある。選挙戦を現場で取材した一記者の率直な感想だが、ここには、新基地建設阻止の運動、闘いが今正面から向き合うべき重大な課題が浮き上がっている。「具体的にどう止められるのかを市民がイメージできる」運動や取組みを今すぐ簡単に導き出す状況にはない。それでも、沖縄現地で運動を担う人々とともに県外に住む私たちもこの重い課題を背負い、課題克服への道を模索し続けることは、避けて通ることができない責任である。
 なぜ「具体的にどう止められるのかを市民がイメージできなかった」のか。この問いに、『「政府は新基地建設計画を断念せよ」との声が日本中にこだまするのはいつの日か。沖縄はこれ以上、待てない。』(平安名純代・沖縄タイムス米国特約記者)との叫びが重なっている。辺野古現地での不屈の闘いにあきらめや中断はない。現地での抗議行動に全国から支援を強化すると同時に、県外に住む私たちが自らの地域で「政府は新基地建設計画を断念せよ」との声をこだまさせるために、あらゆる努力を集中させなければならない。県外に住む私たちの責任に向き合うときだ。

「むすぶ」目次(2018年1月号)2018/02/15 16:53

■ 今月を視る/ 改憲へ、緊張緩和の流れに背向ける安倍政権
辺野古新基地NO! 南北協議と対話の促進YES! が対案
■ 寄稿 / 住民を被ばくさせるなー原発反対せよ 関電前プロジェクト 判田明夫
■ Q&A <NO.87>/ 安倍「9条改憲」と自衛隊 その1     事務局 藤田なぎ
■ 読者つうしん / 堺市議会を傍聴して  堺市 石黒和代        
■ BOOK CORNER /『武器輸出と日本企業』 望月衣塑子 著 事務局 岡本 誠 
■ おしらせ

今月を視る(「むすぶ」2018年1月号より)2018/02/15 16:52

― 改憲へ緊張緩和の流れに背向ける安倍政権 ―
辺野古新基地NO! 南北協議と対話の促進YES! が対案

南北協議の再開を大いに歓迎する
対立と戦争への道か安定と平和への道か。2018年もまた、状況の変化に一時も目を離せない年となりそうだ。北東アジアでは朝鮮半島危機が予断を許さない状況が続く。そんな中、1月9日、2年ぶりに朝鮮と韓国の閣僚級会談が板門店(パンムンジョム)の韓国側施設で始まった。朝鮮側は平昌(ピョンチャン)オリンピックに選手団を派遣すると表明。韓国側は開会式での南北合同入場を提案した。
オリンピック参加に関わる協議だけではない。南北軍事境界線付近での緊張緩和をめざす軍事当局者会談実施や南北離散家族再会事業についても今後協議していくことで合意した。会談で、朝鮮の祖国平和統一委員会の李善権(リ・ソングォン)委員長は「北南関係は凍り付いているが、その下に関係改善を望む民心は流れており、その望みの強さによって、今回の会談の場が整えられた」と語った。これはローソク革命で一貫して示されてきた韓国市民の願いと全く同じであり、アジア民衆の強い意思である。日本のメディアでは、朝鮮・金正恩委員長の「新年の辞」の演説で、突然この流れが現れたかのように報じられるが、「文在寅大統領は、昨年の10月上旬(秋夕)ころから水面下で北と交渉をしていたらしい」ことが韓国メディアでは常識になっていたという。ローソク革命で誕生した文在寅政権だからこその思考と行動と言える。すでに、オリンピック開催中の米韓合同演習は行わず、「延期」が決定している。米トランプ大統領も「100% 文在寅大統領を支持する」と言わざるを得ない状況が生まれたのであり、少なくとも、オリンピック期間中の軍事衝突はない。対話による解決の絶好のチャンスである。戦争を望まないのであれば、大いに歓迎すべきであり、「北朝鮮の狙い」を云々するときではない。
このチャンスに一向に呼応しようとしないのが、安倍政権と安倍政権の対朝鮮・対韓国政策に歩調を合わせる日本の主流メディアだ。文在寅政権の日韓「慰安婦問題合意」見直しに対しては、「合意不履行は非常識」を対置し、南北協議の再開に関しては、一言も歓迎の意を表さず、「オリンピックを利用して時間稼ぎ」だの、「日米韓の分断が狙い」だのを繰り返し、今回の南北協議の意味を低めようと走り回っている。人権と平和より「国益」を優先させるこの姿勢は、トランプの「アメリカ・ファースト」と何ら変わりはない。安倍政権は、戦争回避に何の行動もしない代わりに「最大限の圧力を」と口癖のように叫び続けている。相手の完全屈服以外認めない圧力一辺倒路線にはそもそも交渉はない。もはや、朝鮮半島の緊張緩和や対話と交渉の促進は困るというのが安倍政権の本音だと言わざるを得ない。だが、安倍政権の執拗な妨害もこの流れを後退させることはできない。戦争回避と緊張緩和こそが、北東アジアと世界の願いと声だからだ。朝鮮を一方的な悪や敵とせず、対話と交渉で道を探る。この道が可能であり、現実的であること。憲法が示すこの道を粘り強く、広く訴えよう。

名護市長選勝利で、改憲にNO!
沖縄は今年、首長選挙が集中する。どれも重要だが、市長選挙だけでも、名護市長選(2月4日)をはじめ南城市長選(1月21日投開票)、石垣市長選(3月)、沖縄市長選(5月)、知事選(11月)が行われる。とりわけ、今後の辺野古新基地建設の行方に大きな影響を及ぼす名護市長選は熾烈な闘いがすでに始まっている。政府・自民党は、辺野古移設反対方針の公明党沖縄県本を取り込むため、政策協定では「辺野古新基地」の是非には触れず、「在沖海兵隊の県外・国外移転」を盛り込んだ。これは、新基地建設容認と明らかに矛盾する。新基地建設反対の名護市政をひっくり返すためなら名護市民、沖縄県民をだまし、何でもする。こんな勢力の台頭を二度と許さない、そんな結着をつける選挙である。
全国から辺野古新基地NO! の声をいっそう強めよう。辺野古新基地建設を止める闘いの前進は、北東アジアの緊張緩和に大きく寄与することは間違いない。また、安倍政権の改憲方針とスケジュールを大きく狂わせる闘いとなる。全国のあらゆる場で取り組もう。

「むすぶ」目次(2017年11・12月号)2017/12/19 10:48

■今月を視る/ 平和解決への道壊す朝鮮への「テロ支援国家」再指定
「制裁と圧力」の先にあるのは戦争だけ! 今、批判の声を広げるとき!
■ 報告 / シンポジウム 東アジア地域の平和を見つめなおすための歴史認識 中田光信
■ Q&A <NO.86>/ 「核兵器禁止条約」に背を向けた日本政府のねらい        
■ BOOK CORNER /『キジムナーkids』 上原正三 著  子ども全交 加納健次 
■ 読者つうしん / 韓国・臨津閣で見た安倍の「国難」の正体  東京 矢野秀喜 
■ おしらせ

今月を視る(「むすぶ」2017年11・12月号より)2017/12/19 10:46

平和解決への道壊す朝鮮への「テロ支援国家」再指定
「制裁と圧力」の先にあるのは戦争だけ! 今、批判の声を広げるとき!

緊張激化と不安定化が目的の「テロ支援国家」再指定
朝鮮政府による核実験もミサイル発射実験もない「小康状態」が2か月以上続いていた。一方で、米政府が「北朝鮮に核関連の動きが60日間以上なければ交渉も」と示唆していただけに、この状況は対話による解決に向けた環境整備として世界の大方にとっては歓迎すべき状況だったが、トランプ政権と安倍政権にとっては、いかにも都合の良くない状況だったに違いなかった。だからこそ、11月20日、米政府による朝鮮の「テロ支援国家」再指定がこの状況をぶち壊すために強行されたことは疑いない。
明らかに、朝鮮の「対抗行動」を引き出すためのものであり、これほど明確な挑発はない。安倍首相は、この悪質な挑発である「テロ支援国家」再指定を「英断」と評価し、「北朝鮮への制裁と圧力を最高度のレベルに高める」と宣言した。憂慮すべきは、政府のこの危険な動きだけではない。こと「朝鮮対応」に関しては、この国のメディアの大方が安倍政権に追従している。政府広報紙と呼ばれる読売、産経、NHKはもとより、「リベラル」を自認するメディアでさえも「そんな経緯(『金正男暗殺』と『拘束された米国人大学生の意識不明での帰国と死亡』)を思えば再指定は異とするに足りない」「トランプ氏は関係国に北朝鮮への圧力強化を改めて求めるとともに、北朝鮮にはもうだまされないという強い姿勢を示したのだろう」とトランプの「大きな決断」を評価し、「北朝鮮の脅威にどう対処するか。手詰まり感がある中で、『テロ支援国家』再指定を新たな足場として活用したい」(毎日新聞10月22日社説)と積極支持を打ち出している。国会内においても野党の一部は「遠くは抑制的に、近くは現実的に」(希望の党)と「朝鮮対応」に関しては日米の軍事対応を含む安保政策を「現実的対応」と評価する立場を鮮明にし、安倍政権の外交による解決放棄への明確な批判はほとんどない。

対話と交渉によるアプローチ以外に道はない!
 トランプ・安倍の計算通り朝鮮が11月29日未明、弾道ミサイルを発射した。大陸間弾道ミサイル(ICBM)を高い角度で打ち上げ、青森県の西方約250キロの日本海域に落下させたという。米日のあからさまな挑発にこれほどやすやすとのり、核ミサイル競争に狂奔する金正恩政権には、もはや怒りと失望以外何もない。だが、金正恩政権に対する攻撃で2500万人の朝鮮市民を犠牲にしてもよいなどという法も大儀もあるはずはない。かつて石川県の知事が「北朝鮮の住民は飢え死にさせる必要がある」と発言して物議を醸したが、戦争屋たちのこんな本音発言は今日の世界では犯罪として裁かれる。
今、日本社会で何よりも求められなければならないのは「北朝鮮にも多くの一般の人たちが毎日の日常を送っているわけで、金正恩氏が2500万人いるわけではありません。『あんな国はアメリカの軍事攻撃でやっつけてしまえ』と簡単にいう人たちは、そこで暮らす人たちのことを考えたことがあるのだろうか」(蓮池透氏・北朝鮮による拉致被害者連絡会{家族会}元事務局長)という視点と想像力だ。
安倍は、「北朝鮮への圧力をかけることで拉致被害者を救出できる」と「制裁と圧力」一辺倒を正当化するが、実際には何の根拠もない「作り話」である。これまで、安倍政権による「制裁と圧力」で拉致被害者問題が「1ミリ」たりとも動いた形跡は一切ない。安倍は、拉致被害者問題は「最優先課題として取り組む」と枕詞のように繰り返すが、全て口だけである。「最優先に取り組む」とは、できることは何でもするということだが、安倍政権の具体的行動は「制裁と圧力」以外何一つない。安倍自身が水面下を含めて交渉に関わったことはただの一度もないし、省庁や各機関に交渉への動きを指示した形跡もない。安倍政権にとって「拉致問題」は、改憲、大軍拡のための利用材料にすぎないことを具体的な実態を通して暴露しなければならない。2500万人の中に拉致被害者の生存者がいるとすれば、「あらゆるオプションがテーブル上にある」と平気で言えるはずはない。万が一、戦争にでもなれば、拉致被害者の救出など永遠にできなくなる。それだけではない。戦争は、朝鮮市民と拉致被害者だけでなく
日本と韓国の市民に計り知れない被害が及ぶ。
 今こそ、「制裁と圧力」の先にあるのは戦争だけだということを粘り強く、徹底的に暴露しよう!対話と交渉による解決以外に北東アジアの平和を築く道はないことを広く訴えていこう!

「むすぶ」目次(2017年10月号)2017/11/21 10:32

■ 今月を視る/ <軍事>で「この国を守り抜く」と叫ぶ安倍政権
             米軍の武力行使許さない! 戦争するな!
■ 報告 / 世界は見ている 9.3海勢頭豊コンサート   SDCC 池側恵美子
■ Q&A <NO.85>/ いま「共謀罪」法廃止に向けた闘いの継続と強化を!  
           志布志事件の経験から考える  事務局 藤田なぎ       
■ 映像案内 /『‘エルネスト’もうひとりのゲバラ』   事務局 湯川 恭 
■ 読者つうしん / 杉山千佐子さん 胸と脳裏に深く刻み込んで 全国空襲連 赤松 竜
■ おしらせ

今月を視る(「むすぶ」2017年10月号より)2017/11/21 10:29

-<軍事>で「この国を守り抜く」と叫ぶ安倍政権-
米軍の武力行使許さない!戦争するな!

人々の命を「守り抜く」道は対話による平和構築しかない
政府・自民党が連日、テレビの選挙コマーシャルで(朝鮮のミサイルから)「この国を守り抜く」と叫んでいる。安倍は10月7日、テレビの党首討論で選挙公約の柱として「北朝鮮に圧力をかける方針に国民の理解を得る」ことを打ち出した。米トランプが言い放つ「たった一つのことだけが効果がある」(対話に意味はなく軍事力だけが効果ある)と一体の方針だ。安倍政権は、明らかに日本海を舞台にした戦争を想定し、その戦争に備えることを呼びかけるという危険な道に踏み出している。トランプの「戦争が起きるなら向こうでやる。大勢が死ぬが、米国ではなく向こう側で死ぬ」という発言が明らかにされている。トランプが言う「向こう側」は朝鮮半島だけではない。日本海を舞台に「環日本海戦争」が行われる可能性が最も高い。日本海に展開する米軍が空母打撃群などにより、朝鮮を攻撃し、朝鮮の報復ミサイルが日本海側に集中する原発や沖縄などの在日米軍基地に向かうという悪夢のシナリオだ。
朝鮮を挑発し、この悪夢に一歩も二歩も近づく大規模な米韓合同演習がまたも16日から開始された。米原子力空母ロナルド・レーガンを中心とする空母打撃群、韓国イージス駆逐艦「世宗大王」や潜水艦など両国の艦艇約40隻、米国のFA18戦闘攻撃機や多用途艦載ヘリコプターMH60R、攻撃ヘリのAH64E(アパッチ・ガーディアン)、A10対地攻撃機など、韓国からはP3哨戒機や対潜ヘリコプターのリンクス、海上作戦ヘリのAW159(ワイルドキャット)、輸送ヘリのUH60(ブラックホーク)、F15K戦闘機などを動員する大規模な威嚇、挑発だ。
今、緊急にしなければならのは、この危険な動きを止めること。米軍の先制攻撃にストップをかけ、
絶対戦争NO!の声を全国、アジアの隅々に響かせることだ。

住民の命と安全軽視の沖縄の米軍活動
 またしても、沖縄で米軍機の重大事故が引き起こされた。10月11日、普天間基地の米海兵隊所属CH53E大型輸送ヘリコプターが東村の民有地に墜落、炎上し、大破した。
 政府が暴力で建設を強行したヘリ(オスプレイ)パッドにとり囲まれる高江の集落から300㍍しか離れていない。住民を巻き込んだ大惨事にならなかったのは偶然であり、奇跡的ともいえる。
とはいえ、2004年に沖縄国際大学(宜野湾市)に墜落した際と同様、放射性物質(ストロンチウム90)の飛散という極めて深刻な被害が明らかにされた。2004年時の数倍となる大量の飛散が推定されるにもかかわらず、日米両政府による日米地位協定をタテにした実態調査の妨害、証拠隠しがまかり通る現状は少しも変わっていない。
米軍は、日本政府の「安全確認までの無期限飛行中止」(「せめて選挙中は」が本心?)要請すら無視し、事故からわずか1週間で飛行再開を強行した。
 この間の異常なほどの事故激増の背景にあるのは、沖縄を拠点にした米軍による訓練の激化だ。米軍は辺野古新基地を含むキャンプ・シュワブ、高江ヘリパッドを中心にした北部訓練場、伊江島補助飛行場を北部の訓練拠点のトライアングルと位置付け、高江、辺野古の基地建設を日本政府に急がせる一方、伊江島補助飛行場で強襲揚陸艦の甲板を模した着陸帯「LHDデッキ」の拡張工事を実施し、嘉手納基地で格納庫や駐機場の整備をすすめてきた。また、見逃すことができないのは自衛隊が米軍基地内での研修や訓練に参加、米軍基地内での合同訓練実施が激増していることだ。キャンプ・ハンセンでの陸自訓練は、ここ数年、1年に100回に近づくほど急増しているほどだ。沖縄の住民に危険な日常を強いるのは日米合作と言っても過言ではない。
 沖縄県議会は16日、①6か所のヘリパッドの使用禁止、民間地、水源地上空での米軍機の飛行訓練中止を求める抗議決議・意見書、②米軍嘉手納飛行場でのパラシュート降下訓練に対する抗議決議と意見書、を全会一致で可決した。また、オスプレイの配備撤回、普天間飛行場の5年以内運用停止の実現、在沖米海兵隊に徹底の抗議決議と意見書も可決された(自民党のみ退席)。

戦争するな! 戦争につながる訓練も施設(基地)もいらない! 衆院選の最大の争点はここにある。

「むすぶ」目次(2017年9月号)2017/10/14 10:10

■ 今月を視る/ 北東アジア非核兵器地帯と核兵器禁止条約
        今こそ、地域の平和と安定へ 確かな展望を訴えよう!
■ OPINION / 韓国新大統領に注目して   事務局 湯川 恭
■ 報告/「志布志事件は終わらない」~今、「共謀罪」法の廃止を! 事務局 藤田なぎ          
■ Book Corner /『なぜ「原発で若狭の振興」は失敗したのか』 事務局 岡本 誠 
■ Mail from abroad / ナガサキ ~8月に想う~  WRL David McReynolds
■ おしらせ

今月を視る(「むすぶ」2017年9月より)2017/10/14 10:09

-北東アジア非核兵器地帯と核兵器禁止条約-
  今こそ、地域の平和と安定へ 確かな展望を訴えよう!
      
金正恩政権の暴走を最大限に利用する安倍政権
9月12日の毎日新聞朝刊の片隅に、『首相「防衛力強化」自衛隊幹部に訓示』との見出しで安倍首相が自衛隊幹部会同(9月11日)で訓示したとの小さな記事があった。訓示は『北朝鮮の核・ミサイル開発について「現実に真正面から向き合わねばならない。防衛力を強化し、果たし得る役割の拡大を図る」というもの。朝鮮半島をめぐるこの間の「不穏な動き」に不安を募らせながら、「戦争だけはしないで!」と痛切に願う大多数の人々の声に反し、安倍は、「開戦も現実の一つ。参戦に備え、万全の準備を」と自衛隊幹部に号令をかけているのだ。ここに安倍政権の危険な性格が露出している。これ見よがしな米韓合同演習や日米共同演習による明らかな挑発に対し、弾道ミサイル発射や核実験を繰り返す金正恩政権の暴走を最大限に利用し、自衛隊を〝いつでもどこでも戦争できる軍隊〟に仕上げようとするのが安倍政権の魂胆である。

「防衛力を強化し、果たし得る役割の拡大」を具体化
9月9日、航空自衛隊のF15戦闘機2機と米空軍のB1爆撃機2機は東シナ海で共同訓練を実施した。F15は那覇基地(那覇市)、B1は米領グアムのアンダーセン空軍基地から発進し、計画ルートを編隊を崩さずに飛ぶ訓練を行った。これ以外にも、『北朝鮮が米領グアム周辺に弾道ミサイルを発射した場合に上空を通過する中四国4県では、空自が地上配備型迎撃ミサイル「PAC3」の部隊を展開中。海上配備型迎撃ミサイル「SM3」を搭載した海上自衛隊のイージス艦も日本周辺で常時監視態勢をとっている。米海軍は8日に原子力空母「ロナルド・レーガン」を横須賀基地(神奈川県横須賀市)から出港させた。海自と空母を含む米海軍は日本周辺海域で共同訓練を実施する可能性がある』と報道。「果たし得る役割の拡大」は、日米共同演習という形で加速度を一気に高めている
「防衛力強化」は2018年度予算の概算要求に露骨に示された。要求額は過去最大の5兆2551億円。伸び率は今年度当初予算比2.5%増で、第2次安倍政権発足以来6年連続の要求増だ。
内容も「高額商品」オンパレード。目玉の一つとなる弾道ミサイル防衛(BMD)の新システム「イージス・アショア」は、現在海上自衛隊のイージス艦に搭載している海上配備型迎撃ミサイル(SM3)を陸上に置く新システム。概算要求では項目のみで、1基約800億円とされる費用は明示せず、年末までに確定というインチキぶり。その他、ミサイルやレーダー関連の高額兵器がずらり。
また、「オキナワ島しょ戦争」を想定し、自衛隊配備・増強(18年3月に発足する水陸機動団など)が進められる沖縄・南西諸島関係では新たなミサイル兵器・研究が盛り込まれた。「島しょ防衛用高速滑空弾」(高速で滑空して目標を攻撃する新ミサイル。離島間での攻撃用)と「島しょ防衛用新対艦誘導弾」(「海上優勢」を確保するための対艦攻撃ミサイル弾)の開発に向けた要素技術研究費で、それぞれ100億円、77億円を計上。さらに、南西警備部隊の施設整備に552億円。最新鋭ステルス戦闘機F35を6機881億円。また、南西諸島防衛強化としてオスプレイ4機457億円も計上した。

圧力・制裁の強化ではなく、対話と軍縮を!
中国やロシアにどのような政治的思惑があるにせよ、現在の危機に際し、「朝鮮半島の緊張と核問題に深刻な懸念を表明する。平和的手段と関係国の直接対話を通じてのみ解決すべきだ」(「アモイ宣言」)と、関係国に自制を促すという主張は正しく、「北朝鮮の核開発と米韓合同演習を同時に止める」という提案は当面の危機回避に最も有効な措置でありうる。すでに「圧力強化」が 金正恩政権の核開発を止めるのに何の効果もないことが明らかになっているにもかかわらず、これらの主張には一切耳を貸さず、「さらに強力な圧力を」だけ繰り返すのは、外交的に無能なだけでない。
北東アジアの平和と安定を望まぬ戦争勢力のどす黒い欲望が背後で渦巻いていることを見抜き、緊張激化政策に拒否の声をあげなければならない。「北東アジア非核兵器地帯」と「核兵器禁止条約」は、現在の危機を脱し、この地域の平和と安定に導く確かな展望であることを粘り強く広く訴えよう。

「むすぶ」目次(2017年7・8月号)2017/08/23 10:29

■ 今月を視る/ 核兵器禁止条約採択―国際社会のすう勢は軍縮
        自衛隊増強・軍拡止めろ! 今こそ軍縮を! 声あげるとき
■ OPINION/ 新大統領を生み出した「キャンドル市民革命」に想う 事務局 湯川 恭
■ 報告/「志布志事件は終わらない」~「共謀罪」法施行に抗して 事務局 藤田なぎ          
■ TRIP CORNER/ 南京・上海見聞記(その3) 豊岡市 判田明夫 
■ 読者つうしん/ 「6.30東大阪で日本会議を考えよう」 集会実行委員 桐生隆文
■ おしらせ & 会費切替のお願い