「むすぶ」目次(2019年2月号)2019/03/14 13:14

■ 今月を視る / 沖縄県民投票が鮮明にしたもの
力強く変わり続ける沖縄! 全国で闘いが続くときだ!
■ 解説 / 馬毛島-種子島の軍事基地化計画の驚くべき全容  事務局 豆多敏紀
■ Q & A <NO.98> / 新防衛大綱・中期防の「多次元統合防衛力」のねらい
■ BOOK CORNER / 「宝島」 真藤順丈 著 講談社  事務局 湯川 恭              
■ 読者つうしん / 今、なにをなすべきか?    河内長野市 小田伸也 
■ 連続学習会・第4回 案内、おしらせ & 編集後記

今月を視る(「むすぶ」2019年2月号より)2019/03/14 13:13

沖縄県民投票が鮮明に示したもの  
力強く変わり続ける沖縄! 全国で闘いが続くときだ! 

県民投票結果は反基地運動の確実な前進を示した
 2月24日、投開票された「辺野古埋め立ての賛否を問う沖縄県民投票」。投票率52%、反対は全投票数の72%にあたる43万強。最多得票として日米両政府に通知される29万(全投票数の4分の1)はもちろん、昨年の県知事選で玉城デニー知事が獲得した史上最多の39万をも上回った。民意を示すうえで、立派な数字である。この結果を受けて、大手新聞社も初めてはっきりと「もはや埋め立てはやめよ」「政府はただちに埋め立てをやめ、沖縄県と真摯(しんし)に解決策を話し合うべきだ。」(毎日新聞)と社説で主張した。極めて常識的と言える評価だ。
 一方、最初から県民投票の意義を認めず、県民投票の結果が及ぼす影響を低く抑えようと必死に策動してきた政府・自民党や御用メディアは、県民投票結果に一斉にケチつけを行っている。「半分が投票しなかった」「反対は全有権者の37%にすぎず、民意とは言えない」「37%以外は反対には投票しない人」等々。自民党は国政選挙において全投票数の3割しか得票していないし、全有権者数の比率でいえば3割の半分以下である。どの口でそんなケチつけが言えるのか。へ理屈にもならない。
 菅官房長官は、期日前投票も始まっていない告示日の2月14日に「結果にかかわらず、工事は進める」と断言、「投票など無駄」と言外に言い放った。自民党は、県民論議の高まりを避けるため、「賛成」や「容認」「仕方ない」を呼びかける運動をほとんどせず、表向き「自主投票」、裏では「投票するな」を指示していたことが暴露されている。それでも、自民党支持者の半数以上が反対票に投じたというのが、今回の県民投票の実態だったのだ。また、「投票に行かなかった全ての人は『反対』ではない」などあり得ず、都合の良すぎる曲解である。むしろ、一切の経済的利害や社会的なしがらみを乗り越えて、確固として反対を意思表示する県民が全有権者の4割弱も存在したことは、現在の「日本社会」では驚異と見るべきではないか。
 辺野古埋め立て反対の民意はいっそう明確になった。これが、県民投票結果をめぐる正確な評価だ。

「沖縄はとても強いところだ」
県民投票は辺野古埋め立て反対の民意をあらためて政府に突きつけただけではない。沖縄が力強く変わり続けていることをこの国の内外に鮮明に照らし出した。
名護市長選挙や県知事選挙で自公候補支援の青年選対の先頭に立った青年(24歳)は、今回の県民投票でも埋立て賛成の投票をしたが、県民投票結果への感想を求められ、「これだけ工事がすすめられ諦めるしか仕方のない状況にもかかわらず、それでも反対が大多数となった。沖縄はとても強いところだと感じた」と感想を述べた(2/24報道ステーション)。彼のあまりにも率直な感想を通して、今回の沖縄県民投票が明らかにしたことは、「沖縄は強く、もはや一切の後戻りはない」という沖縄の前進し続ける姿である。
 この「沖縄の強さ」を芥川賞作家の大城立裕さん(93歳)は「県民は歴史的な大成長を遂げたと感じる」と述べ、「政府に対し県民投票という大げんかを売るまで成長した」と現在の強さを表現した。沖縄反戦、反基地運動の根源的な在り方を熱く提示する琉球大学の新城郁夫教授は、「日本という国家の枠組みから離れつつ、沖縄が自律的な運動体へと変わりつつある」、「(勢いを増していく県民大会や各種デモなど)、それらイヴェントを日常のレベルで下支えし続けている辺野古ゲート前での連日の集会や海上でのカヌー隊による抵抗運動に明らかなように、沖縄において新基地反対の動きの勢いは一過性のものではなく、持続性と拡散性を帯びた流れになりつつある」(世界3月号)と、県民投票を非暴力抵抗運動へつなぎ、さらに強化されると展望している。

「埋め立てやめろ」を全国で圧倒的な声に!
安倍首相は「真摯に受け止め」をはじめ、発する言葉の全てがウソの会見で工事続行を断言し、投票期間中から開票翌日にも工事を強行した。だが、超軟弱地盤問題を含め、辺野古新基地建設の行き詰まり状況はだれの目にも見えるものになった。沖縄では、3月16日に、那覇で県民大会が取り組まれ、新たな闘いが始まる。今こそ、全国で沖縄の闘いに応え、続くときだ。

「むすぶ」目次(2019年1月号)2019/02/04 10:05

■ 今月を視る / 向日市、堺市に続き辺野古新基地NOの声を!
建設計画断念へ!今こそ全国から諦めない行動を!
■ 報告 / 堺市議会-ついに実現した沖縄「意見書」
     請願署名実行委 豆多敏紀・ZENKO堺河内長野 五十子幸光
■ Q & A <NO.97> / 27兆4700億円(過去最大)の防衛費、「いずも」の空母化
         専守防衛もかなぐり捨てた「新防衛大綱&中期防」     
■ 映像あんない / 「アイたちの学校」 
中大阪朝鮮初級学校とともに歩む会 M               
■ 読者つうしん / 5度目の意見書「これは本土の私たちの問題なのだ」
向日市議 杉谷信夫 
■ おしらせ & 編集後記

今月を視る(「むすぶ」2019年1月号より2019/02/04 10:04

向日市、堺市に続き辺野古新基地NOの声を!
建設計画断念へ!今こそ全国から諦めない行動を!

マヨネーズ地盤の発覚で建設計画破綻!
1月21日、毎日新聞夕刊の1面に「政府、辺野古設計変更へ」「軟弱区域 県、認めぬ構え」の見出しが躍った。政府は2年以上にもわたって軟弱地盤であるデーターを隠し続け、情報公開請求によって明るみに出されると、「調査中」と事実確認から逃げ続けてきた。ここに来て、ごまかしと違法行為の連発で工事強行に狂奔してきた政府が、ついに超軟弱地盤の存在を認め、大浦湾側の埋め立て予定区域について設計変更に着手する方針を固めたという。地盤改良工事が避けられないと判断したとのことだが、なぜこのタイミングなのか。政府の思惑や狙いは今のところ不明だが、政府が追いつめられていることは間違いない。超軟弱地盤の存在は昨年8月の県の埋め立て承認撤回の重要な根拠の一つとしてあげられ、玉城デニー知事は、設計変更を承認しないことを一貫して明言している。県の試算によれば
地盤改良工事等設計変更による建設費は当初予算の約10倍、2兆5500億円にも爆増し、常識外れの無謀な計画、とんでもない税金駄遣いとなることは明らかだ。工期も大幅に延長し、「普天間基地の一日も早い危険除去」という新基地建設強行の口実さえほとんど意味をなさなくなる。ここまで来れば、「計画断念」を選択肢の一つとして検討するのが従来の日本政府の常識である。この常識は安倍政権にはない。4年後の知事選で設計変更に応じる知事をつくり出すまでおとなしく待つとも考えられない。考えられるのは、〝居直り強盗〟そのままの強行突破路線である。すでに、政府関係者は「県が設計変更を承認しない場合は、対応を検討する」と述べ、県を相手取った訴訟などの対抗措置も想定しているという。政府はこれまで、窮地に陥ると、常識では考えられない違法、脱法行為で工事強行を綱渡り的に突破してきた。直近では、台風被害で使用許可が出なくなった本部港の代わりに、民間の施設(琉球セメントの桟橋など)を目的外使用し、土砂投入、埋立を強行した。かつて、大田知事の代理署名拒否に対して訴訟を起こし、最終的には知事権限を奪う「特別措置法」(試合の途中でルールを変えるような不法行為)をでっち上げ、基地の土地強制使用を可能にした前科もある。いよいよ、安倍政権の〝居直り強盗〟そのままの強行突破路線との全面対決という一歩も引けない重要局面を迎えている。

県民投票の成功が政権の強行突破路線を挫く
 こうした重要局面で辺野古基地建設の是非を問う県民投票が2月24日に行われる。土砂投入を強行し、物理的にも、経済的にも破綻した計画に固執し、〝居直り強盗〟そのままの強行突破路線にあらためてNO!の県民意思を鮮明に示し、計画断念を迫る重要な取り組みである。それだけに、この県民投票を妨害し、破壊しようとする動きが現れるのはある意味当然かも知れない。政権の意を受けた宮古、宜野湾、沖縄、石垣、うるまの首長が投票事務拒否の暴挙に出ている。5市長の県民投票拒否は「2000年の地方分権改革の基本理念を脇に置き、悪用だけを考えたやり方」であり到底許されない。しかし、これらの妨害をはねのけ、全市町村で県民投票の実施が行えるよう各レベルでの交渉、取組みがすすめられている。市民、各団体、政党の一致団結した行動が県民一人ひとりの辺野古新基地は許さないという新たな決意と行動を生み出し、県民投票の圧倒的成功に導くことができる。
一方、県環境影響評価(アセスメント)条例の適用対象から逃れるために年度内に駐屯地建設に着手すると防衛省が県に通知した石垣市では、自衛隊配備の賛否を問う住民投票条例を求める署名が必要数以上(全住民の4割に達した)集まっており、県民投票を拒否する議会と中山市長に住民投票の実施を迫っている。
 
沖縄の闘いに全国の自治体から応えるとき
 今こそ、向日市、堺市に続き「辺野古新基地NO!」の声を、全国の自治体があげることが求められている。陳情や請願は一人でも取り組める。まず、自分の住む自治体の議会にトライしてみよう。2月~3月議会が最初のチャンスだ。玉城デニー知事が堺市議会の意見書に「注目してほしい」とツイートしたように、不屈に闘う沖縄の人々が県外に求める取組みの一つだ。

「むすぶ」目次(2018年11・12月号)2018/12/10 21:42

■ 今月を視る / SACO合意、日韓請求権協定、「慰安婦」問題合意
           人権無視の二国間条約・合意は国際基準ではない!
■ 報告 / 53年前に結ばれた条約の「瑕疵」を正す-現在に生きる私たちの責任
                  日本製鉄元徴用工裁判を支援する会 中田光信
■ Q & A <NO.96> / 概算要求から次期「防衛大綱」・「中期防」への流れ その3     
■ BOOK CORNER / 「朝鮮半島 未来を読む」 金光男/川瀬俊治 事務局 湯川 恭               
■ 読者つうしん / 県知事選挙応援と辺野古紀行     堺市 石黒和代 
■ 連続学習会・第3回 案内 & おしらせ 編集後記

今月を視る(「むすぶ」2018年11・12月号より)2018/12/10 21:41

SACO合意、日韓請求権協定、「慰安婦」問題合意
人権無視の二国間条約・合意は国際基準ではない!

「二国間条約・合意は最優先」はすでに破たん
10月30日、韓国の元徴用工4人(すでに3名が死亡)が戦時中の強制労働によって受けた被害の損害賠償を求めた裁判で韓国大法院(最高裁)が被告・新日鉄住金の上告を棄却、日本の植民地支配と侵略戦争の遂行過程での日本企業の反人道的行為によって生じた被害の慰謝料を認め、原告勝訴の判決を確定させた。この判決は朝鮮半島の戦争と平和をめぐる問題の根底にある日本の植民地支配の責任と清算は未解決であること、朝鮮半島や東アジアの平和構築をすすめるうえで、植民地支配責任の清算は避けて通ることのできない問題であることを示している。歴史的、画期的判決である。
これに対する日本の対応は全く異常である。政府、大企業、大手メディアが一体となって「国と国の約束を守らない韓国」「韓国は国際常識が通用しない国」など韓国バッシングの大合唱。韓国政府に対して、裁判所の判断に介入すべきかのような対応を求める異常さである。さらに、11月21日、韓国政府が慰安婦問題に関する日韓合意に基づく「和解・癒やし財団」を解散すると発表するとこのバッシングはいっそう激しいものとなっている。大手メディアのほとんども、政府と一体となって「国益擁護」を叫ぶ酷い様相である。「条約・合意を遵守できない韓国は民主主義国家ではない」、「韓国政府(文在寅政権)はおかしい」というイメージを日本社会に植え付けようとしているが、不都合な真実は一切伝えない。
徴用工をめぐる今回の裁判で、朴槿恵政権が判決を出さないよう裁判所に圧力をかけていたことが暴露されている。その朴槿恵政権が安倍政権との間で合意した『「慰安婦」問題合意』と朴槿恵の父親である朴正煕軍事独裁政権が日本との間で締結したのが、日韓基本条約・請求権協定である。これらの条約・合意に共通するのは、被害者の声と人権をほとんど反映することがなかったことだ。日本政府は、「国際司法裁判所に提訴も視野に」とあたかも日本の側に理と勝算があるように「威勢よさ」を強調するが、国連人権規約に示される個人の人権尊重こそが今日のグローバルスタンダードであり、形式的な国家間の約束以上に被害者の人権回復が最優先されなければならない。人権を基礎に新しい日韓の関係を築くときだ。

辺野古新基地はできない!
「国際条約最優先」を政府が辺野古新基地建設強行の最大の根拠とするSACO合意もまた沖縄県民の意思を無視し、人権尊重のかけらもない日米の二国間合意である。沖縄県民の人権も民意も全く考慮する気のない安倍内閣は玉城デニー知事との会談からわずか5日後の10月17日、辺野古新基地建設に伴う沖縄県の埋め立て承認撤回への「法的対抗措置」として、国土交通相に対して行政不服審査法に基づく審査請求と、処分が出るまで撤回の効果を止める執行停止を申し立てるという強権策に打って出た。この「自作自演」の猿芝居によって石井国土交通相は30日、知事の撤回処分の効力を一時停止することを決定。埋立て承認の撤回の効力は停止され、臨時制限区域を示すオイルフェンスと浮具(フロート)設置などの「工事再開」に着手。しかし、土砂搬入については、台風で破損した本部塩川港の復旧に目途が立たないことを理由に本部町が許可を出さないため、土砂搬入は当面不可能との報道も出て、防衛局にとっては極めてピンチな状況にあることは間違いない。
「天の利」も重なって、政府・防衛省は明らかに追い詰められている。それでも、「建設の遅れや停滞はない」ことを示すために、11月15日、キャンプ・シュワブゲートからのダンプによる資材搬入を2ヵ月ぶりに再開した。「粛々と進める」との政治的パフォーマンスだろうが、行き詰まりははっきりしている。
玉城デニー知事が初めて訪米し、米国内にも多くの共感を得るなど確かな成果を手に帰沖した。政府・防衛省が2年間も隠し通し、県の撤回の理由の一つになった大浦湾の「マヨネーズ状態」とも表される超軟弱地盤の問題を米政権の関係者にも明確に説明したことは成果の大きな一つである。
来年2月の『県民投票』に向けた沖縄の新たな闘いが始まっている。持続する沖縄の闘いに全国から応えるときだ。全国の地域から声をあげよう。

「むすぶ」目次(2018年10月号)2018/11/11 20:39

■ 今月を視る/ 沖縄県知事選・豊見城市長選・那覇市長選に勝利!
            辺野古新基地建設断念へ、逆の道道筋開く!
■ OPINION / 九電は太陽光発電の出力抑制の前に原発を止めるべき
                               事務局 岡本 誠
■ Q & A <NO.95> / 19年度概算要求-暴走する軍備拡張にSTOPを その2     
■ BOOK CORNER / 「裸足で逃げる」 上間陽子著  河内長野市 岡田真喜子               
■ 読者つうしん / 原発賠償京都訴訟 大阪高裁で控訴審スタート、ご支援を!  
原発賠償訴訟・京都原告団支援する会 上野益郎                           
■ 連続学習会・第2回 案内 & 編集後記

今月を視る(「むすぶ」2018年10月号より)2018/11/05 21:20

沖縄県知事選・豊見城市長選・那覇市長選に勝利!
      辺野古新基地建設断念へ、逆転の道筋開く!

知事選勝利で新基地建設阻止の展望は大きく広がった!
沖縄では県知事選挙(9月30日)に続き、豊見城市長選(10月14日)、那覇市長選(10月21日)において〝辺野古に新基地は作らせない〟を掲げる〝オール沖縄〟の候補者が〝オール沖縄〟つぶしから辺野古新基地建設推進を狙った自民、公明、維新等の推す候補者を圧倒し、勝利した。
 もはや、「辺野古に新基地はつくらせない」との沖縄の民意を押しつぶせないと見た政府・自民党は、那覇市長選挙の結果(ほぼダブルスコア―で結着)を見ることもなく、10月17日、辺野古新基地建設に伴う沖縄県の埋め立て承認撤回への「法的対抗措置」として、国土交通相に対して行政不服審査法に基づく審査請求と、処分が出るまで撤回の効果を止める執行停止を申し立てるという強権策に打って出た。玉城デニー知事が、首相官邸で安倍首相や菅官房長官と会談し、「対話による解決を求めた」そのわずか5日後の強権的対応である。行政不服審査法は私人が行政の措置によって著しい損害を受ける場合の救済を目的にしたものであり、防衛省が私人になりすまし、同じ閣内の国土交通相に救済させるという「自作自演」ともいうべき極めて不当な手法で行政不服審査法の精神をねじ曲げるのは「法治国家」のすることではない。2015年の故翁長知事による埋め立て承認取り消しに対してこの手法を使った際にも、大きな批判を浴びた。今回は、県を含め多くが国による裁判提訴を予測したが、再びこの汚い手を使った。政府にはもはや打つ手がないからである。

「法的対抗措置」の先にある問題
 今後の展開について、政府のこのピンチな状況をリアルに告げるのは他でもない安倍政権と極右思想を共有する産経新聞だ。『玉城氏は、県が8月31日に行った埋め立て承認の撤回を支持する考えも表明している。これに対し、政府は埋め立て承認の撤回を取り消すよう求める法的対抗措置をとる方針だ。事前の手続き不備を理由とした承認の「取り消し」をめぐる裁判では最高裁で県の敗訴が確定しており、今後行われる裁判でも勝訴できると踏む。しかし、問題はその先だ。辺野古の軟弱地盤の改良工事や設計変更について新知事の承認を得なければならない。防衛省幹部は「これまでは知事の承認を得ないで進められるギリギリの工事をしてきたが、それも限界に近づきつつある」と述べる。玉城氏は「あらゆる手法を駆使して、辺野古に新基地はつくらせない」とも語っており、移設工事が進まなくなる可能性は否定できない。
 政府内では知事権限を国に移す特別措置法の制定で事態を乗り切る案がある。また、翁長県政時代に約570億円減額された一括交付金など沖縄振興予算を、さらに削るべきだとする声もある。ただ、いずれも玉城氏との対立を激化させ、野党は国会での安倍晋三政権批判に利用することは想像に難くない。』

今度は県外の私たちが全国で答を出す番
政府は、県知事選で新基地建設工事の設計変更に最終的に同意する知事へのすげ替えに全力を挙げた。だが、この計画は、玉城デニー知事の誕生によって頓挫しつつある。政府は明らかに行き詰っている。それでも政府は「工事再開」の体裁を整え、県民に圧力とあきらめを植え付けるために全力をあげてくることも間違いない。政府の狙いを頓挫させる今後の闘いは県民投票の圧倒的成功である。すでに、「チーム沖縄」を名乗る自公系自治体首長らによる県民投票への非協力示唆など妨害が始まっているが、これらを跳ね返し、圧倒的に成功させることで新基地建設断念への道筋を確固としたものにしなければならない。そして、何よりも重要なことは、沖縄の闘いの前進に応え、全国で「辺野古新基地建設ごり押しはおかしい」とのはっきりした声を形にすることだ。この全国の声と取組みこそ県民投票への妨害を封じ込め辺野古新基地断念への道筋をより確固としたものにする。

追悼 David McReynolds さん2018/09/29 09:02

今秋創立95周年を迎える米国の戦争抵抗者同盟(WRL)の重鎮、デイヴィッド・マックレイノルズさんが、去る8月17日、88歳で他界された。社会主義者として、平和主義者として、そしてまた心に残る写真家として国際的に知られた方だったが、むすぶ会との交流は、湯川さんを団長とした95年の国連創立50周年総会への代表派遣行動(日本の安保理常任理事国入り反対!・戦後補償実現国際連帯!)の中で、WRLの事務所を訪ねたことがきっかけで始まった。その後97年に再訪問。また98年には、国防省の前で取り組まれたWRL主催「A Day Without the Pentagon (ペンタゴンのいない1日)」の集会に、会から代表2名が参加した。幸いにも、私はそのいずれにも参加させてもらう機会を得た。
デイヴィッドさんと言えば、朝鮮戦争への兵役を拒否し、60年代にはタイムズ・スクエアの前で、仲間と共にベトナム戦争に反対して徴兵カードに火をつけ燃やしたエピソードの持ち主。その反戦・非暴力・不服従人生の始まりは、10代のUCLAの学生だったころ、第二次大戦後のドイツで、非軍事都市ドレスデンの惨状を目にしたときだったと聞いている。その後WRLのスタッフとして活動する中で、警察による不当な逮捕・拘束(最後は2015年)の繰り返しに屈することなく貫いた戦争抵抗者としての精神は、あまりにも崇高で語り尽くせないが、そんな彼が、むすぶ会のような小さなグループに信頼を寄せてくださったこと、とりわけ私たちの招請にこたえて2度も日本まで来て下さったことに、あらためて感謝したい。
出会いから23年、今、いろんなことが思い出される。2001年、9.11同時多発テロの翌月、森之宮野外音楽堂で開催された国際反戦デーの集会で、米国のアフガン攻撃に抗して「暴力と報復の連鎖を断ち切るために」と題して格調高い講演をされたこと。その際、事務局の藤田宅で、今は亡き井上三佐夫さんにデイヴィッドさんの好物の天ぷらを揚げてもらって歓迎交流会をしたこと。2003年、アフガニスタン国際民衆法廷・枚方公聴会で「冷戦後のアメリカ合衆国の軍事戦略」について証言し、ネオコンの実相を明らかにしていただいたこと、等々・・・。それから2001年2月、ハワイ沖で、えひめ丸と米国の原子力潜水艦との衝突事故が起こったときは、犠牲になった宇和島水産高校の生徒らのことを心から悼んでメッセージを送って来られた。さらに毎年原爆忌のころには、核兵器廃絶にむけた独自の見解を寄稿して下さった。それは常に米国市民のひとりとして、深く厳しい反省と責任を込めたものであった。エッセイは折に触れ「むすぶ」の紙上に翻訳し掲載してきたが、昨年9月号の「ナガサキ~8月に想う」が最後の紹介となった。
私とは個人的に、直前の8月5日までメールでのやりとりがあったので、WRL本部からの訃報は、本当に突然の悲しい出来事だった。デイヴィッドさんは、15日、ニューヨークの自宅アパートで倒れて意識を失っているところを友人によって発見され、救急車で病院へ。発見時、彼の傍らには、長年の相棒・猫のシャーマンがじっと寄り添い座っていたという。そのシャーマンは、翌16日、静かに天国に旅立った。そして1日遅れて17日、デイヴィッドさんは意識を取り戻すことなく永眠された。
お元気なうちにもう一度お会いしたかった。May his soul rest in peace. 
           平和と生活をむすぶ会 事務局 光永サチ子

「むすぶ」目次(2018年9月号)2018/09/29 08:58

■ 今月を視る/ 沖縄知事選に勝利し、東アジアの平和に大きく前進しよう!
■ 報告 / 8.18「辺野古の海は壊させない! 堺からも声を 請願署名スタート集会」
                               事務局 豆多敏紀
■ Q & A <NO.94> / 防衛相5兆5000億円超える19年度概算要求
6年連続の増額・他国への先生攻撃ねらう武器購入も     
■ 追悼 / David McReynoldsさん        事務局 光永サチ子               
■ 読者つうしん / セウォル号関連書を翻訳して  子ども全国交歓会 加納健次                           
■ 連続学習会・第1回 案内 & 編集後記