「むすぶ」目次(2020年」5月号)2020/05/27 15:56

■ 今月を視る/ 軍事費削って、「コロナ対策」に予算回せ
世界共通の言葉と要求で今こそ世界を軍縮へ導こう! 
■ 報告/ 2019年以降の「むすぶ会」活動をふりかえって  事務局 豆多敏紀
■ Q & A <NO,108>/ 防衛省 イージス・アショアの「新屋配備」を断念
           政府は計画自体の白紙撤回をすべきだ (その2)
■ Book Corner/「森アッパの日本語・朝鮮語比較論」 耕文社 医問研 森國悦
■ 読者つうしん/ 松井市長、あなたはどこまでの風景を見て
          「コロナ専門病院化」発言をしたのか 堺市 石黒和代
■ おしらせ & 編集後記

今月を視る(「むすぶ」2020年5月号より)2020/05/27 15:55

軍事費削って、「コロナ対策」に予算回せ
世界共通の言葉と要求で今こそ世界を軍縮へ導こう!

軍事費削減し、緊急災害支援金の財源を捻出した韓国政府
 軍備増強を続けながら、市民のくらしといのちを守ることなどできない。韓国政府は7兆6千億ウォン(約6700億円)規模の新型コロナウイルス感染症(COVID-19)緊急災害支援金(全世帯に支給)の財源を用意するために、今年の国防予算50兆2千億ウォン(約4兆4000億円)から、9897億ウォン(約850億円)を削減することを決めた。4月16日に国会に提出した第2次補正予算によって明らかになった。F35A戦闘機や海上作戦ヘリなど外国製武器の購買予算の中から、契約や試験運営が遅延している事業の支出を主に減らす方針だという。F35A戦闘機3000億ウォン、海上作戦ヘリコプター2000億ウォン、広開土3イージス艦事業1000億ウォンなど。軍施設と鉄道投資事業も先送りや削減で資金を節約するという。莫大な軍事費からすれば850億円は約2%程度で、しかも来年への「先送り」だが、世界でこうした措置に踏み切るのは、今のところ韓国政府だけである。この措置を韓国の「緊急的例外措置」にとどまらせず、世界の共通する要求として広げることが今極めて重要だ。
韓国政府の動きの背後に市民の声がある。ロウソク革命で大きな役割を果たした韓国最大の市民運動団体・参与連帯は4月8日、「増え続ける国防費を大幅に削減し、新型コロナウイルスの被害克服のために投入すること」を求める声明を発表している。声明は、新型コロナウイルスの世界的拡散という歴史的な事件を前に、「緊急的例外措置」にとどまることなく、「国家の安全保障」と「人間の安全保障」の関係を見直すという世界的で根本的な問題提起をする。さらに「攻撃用」兵器を買うための予算を削減するよう求める。その額は16兆6804億ウォン(約1兆4900億円)である。

世界を軍縮へと導く新たな機会-日本で具体的要求を
「軍事費削って暮らしに」は私たちの一貫した主張だが、残念ながらこれまではキャンペーンの域を超えることはなかった。だが、今こそ、「軍事費削って暮らしに」の要求を具体化し、突き出す時だ。
 辺野古新基地建設の総額2兆5千億円(沖縄県試算)。イージスアショア2基で総額1兆円。F35は147機で6.2兆円。オスプレイ、グローバルホーク、さらに南西諸島への自衛隊基地建設。これらの全てが文字通り〝不要不急〟であるだけでなく、壮大な無駄遣いである。
 「軍事費削って、コロナ対策に」、世界共通の言葉と要求が今リアリティーを持つ。「コロナ禍」の先、世界を軍縮へと導く新たな機会とすることが必要だ。

辺野古新基地建設は撤回を!
玉城デニー沖縄県知事も5月20日、県内外にLINEやTwitterでこう呼びかけた。「現在、コロナ感染で窮地にある県民の生活が第一です!そのような現状の中、本当に今、莫大な予算をかけた辺野古新基地の建設が必要でしょうか? この予算で今、助けるべきは県民の命を守る医療の現場、そして県民の暮らしを守るべき生活の補償ではないでしょうか?」
 続けて「5月19日、世論の強い批判を受けて政府は検察庁法改正案を撤回。総理は『国民の理解なしに進められない』とコメントされたとも。2兆5千億の予算、護岸崩落の恐れがある軟弱地盤、多くの希少種が生息し環境省が重要海域に指定する『辺野古新基地建設埋めたて工事』も国民・県民の理解は得られない。撤回を!」

安倍内閣の支持率は、ついに27%まで落ち込んだ(毎日新聞5/24)。市民のくらしといのちを守るのではなく軍事大国に固執し、「コロナ場泥棒」の所業で乗り切ろうとあがく政府への怒りだ。平和で持続可能な社会へ、率先した軍事費削減を政府に求め、世界を軍縮へと導くよう訴えるときだ。

「むすぶ」目次(2020年4月号)2020/05/13 09:19

■ 今月を視る/ ポスト「新型コロナ」社会を見据え
平和で持続可能な社会に向けて変革の行動を! 
■ OPINION/ いのちを守るため、安倍政権の支配強化を許さない 事務局 湯川 恭
■ Q & A <NO,107>/ 今、市民の広範な力で
              イージス・アショア配備STOPを!
■ 映像案内/「主戦場」 監督・脚本:ミキ・デザキ  憲法9条の会・関西 堤 淳雄
■ 読者つうしん/ 「学校休校」の現場より   大阪市小学校教員・T
■ おしらせ & 編集後記

今月を視る(「むすぶ」2020年4月号より)2020/05/13 09:17

ポスト「新型コロナ」社会を見据え
平和で持続可能な社会に向けて変革の行動を!

「緊急事態」政治は戦争政策の一環
4月7日、緊急事態宣言が発令された。東京、大阪など7都道府県が対象地域となったが、4月16日には対象地域が全国に拡大された。4月7日の「宣言」には70%以上、4月16日の「宣言」の全国拡大には80%以上が「妥当だ」とした(毎日新聞世論調査)。緊急事態宣言は単に「国民に向けた政府の強いメッセージ」ではない。恐ろしいのは、「緊急事態」政治が歴史的に見て戦争政策の一環であり、権力による権利と自由の制限を含む強権発動だとの認識が全くないことだ。そもそも感染症を巡る問題・対策は「戦争」ではない。戦争は敵のせん滅を目的にするが、感染症対策はウイルスせん滅を目的とすることではない。旧来のインフルエンザウイルスによる感染症は毎年流行するが、この対策はウイルスの撲滅にではなく、いかに被害を低減させるかということにある。これは言葉の使い方ではなく、対処の方向性が全く異なる問題である。人々に「戦時」や「非常事態」を強いる最大の狙いは、政権の「新型コロナ」対策を含む政策への批判を封殺することにあるということを、一時も見過ごしてはならない。「今、批判をしている時間はない」「対立ではなく団結するとき」はまやかしであり、だまされてはならいとはっきり言わなければならないときだ。

感染拡大事態の責任の明確化と謝罪要求を
「歴史の教訓」が追いやられている。現代版「欲しがりません。勝つまでは」が大手を振るうようになった。何の躊躇もなく、「一人ひとりが我慢するとき」「国民の一致団結が難局を乗り越える」が叫ばれる。ここにあるのは、思考停止による自主判断の放棄である。「とにかく家から出ないで」「一人ひとりの責任と自覚」が氾濫する。だが、これを声高に叫ぶ人間ほど、自らの責任には無自覚である。その筆頭は、安倍首相であり、小池東京都知事、吉村大阪府知事らが続く。水際対策に完全に失敗し、「オリンピックがどうなるか」だけに腐心した結果、必要な検査もせず、感染者を蔓延させた無策と失政の責任を一切語ろうとしない。この点に関しては、政府に追随し、「オリンピックどうなる」報道に終始した日本のメディアの責任も大きい。吉村知事は「緊急事態宣言による制限と補償はセット」を言うが、それだけでは不十分だ。もう一つ必要なのは、今日の状況に至った責任の明確化と謝罪だ。セットを強調する吉村大阪府知事にしても医療体制の縮小を推進してきた責任を一切語ろうとしない。責任の明確化と謝罪のない「緊急事態宣言」はけっして命を救わない。
今、政府と地方行政に対して、感染拡大地域への医療の集中的な投入、膨大検査の実施、「宣言」による生活崩壊への支援・補償などの要求を具体化し、行動すると同時に、責任の明確化と謝罪を要求することは極めて重要である。

ポスト「新型コロナ」社会を見据えた取り組みへ
他方、「森かけ」、「桜を見る会」、「東京高検検事長の定年延長」問題、沖縄、日韓問題など、新型コロナ」問題に埋もれさせてはいけない問題が山積する。辺野古新基地問題は、沖縄でも感染拡大が深刻な状態にあるにもかかわらず、関係業者の従業員に感染者が出るまで工事を止めず(4月16日まで)、4月21日には辺野古新基地建設の「設計変更」申請を強行した。6月7日の県議選をはじめ知事の「不承認」を支える取組みのいっそうの強化が求められる。
一方、4月15日、新型コロナウイルスの感染危機という状況に直面する中で行われた韓国総選挙は、文在寅政権の「圧勝」となった。ドライブスルー方式を含む膨大PCR検査の実施などで感染拡大の抑え込みに成功したことが「圧勝」の主要因と報道されるが、低・中所得者に対する積極的かつ迅速な生活支援策実施が大きな支持を得たことは明らかだ。文政権が過半数を得たこと、「日本軍性奴隷制問題解決のための正義記憶連帯」前代表の尹美香(ユンミヒャン)氏が「共に市民党」で当選したことは、ローソク革命がめざす社会の変革にさらに確かな展望を与えたと言える。
今、困難に加え課題は山積だが、ポスト「新型コロナ」社会を見据えた取り組みの強化が求められる

「むすぶ」目次(2020年3月号)2020/03/20 21:08

■ 今月を視る/ 自粛強要はねのけ、「改憲実験」許さず
国内外ですすむ核・軍拡競争に反対の声と行動を! 
■ 寄稿/ 本部町健堅、彦山丸犠牲者遺骨発掘を終えて   沖縄県 沖本富貴子
■ Q & A <NO,106>/ 東日本大震災・東電福島原発事故から9年
                    今、何が問われているのか
■ Book Corner/「華僑二世徐翆珍的在日」徐 翆珍 著  事務局 湯川 恭
■ 読者つうしん/ ふるさと沖縄離れ、在京都・宇治43年 今、辺野古に行く理由 
宇治市 中川清子
■ おしらせ & 編集後記

今月を視る(「むすぶ」2020年3月号より)2020/03/20 21:06

 自粛強要はねのけ、「改憲実験」許さず
 国内外ですすむ核・軍拡競争に反対の声と行動を!

どさくさ紛れの「改憲実験」
「新型コロナウイルス問題」一色の状況が続く。3月13日には「非常事態宣言」が最大の狙いである「新型インフルエンザ等対策特別措置法改正案」がいとも簡単に成立させられた。どさくさ紛れの「改憲実験」に他ならず、次々と打ち出される強権措置の頂点である。この「特措法」の法的、政治的問題点以上に危惧されるのは、共産党とれいわを除く野党の振舞いである。改正や新法に根拠がなく、「非常事態宣言」にあたっては国会の事前承認を要求していたにもかかわらず、何の歯止めにもならない国会への「事前報告」であっさりと手を打ち、賛成に回ったことだ。情けないことに、これらの党で、明確に反対票を投じたのは、立憲の山尾、無所属の寺田議員のたった二人にすぎなかった。「挙国一致」体制を思わせる気味悪さである。
メディアは、安倍首相が会見で『現状は「非常事態宣言」を出す状況にはない』、『慎重姿勢を貫く』との発言に「安心」を植え付けようとするが、すでにいくつかの地域で、「非常事態」を先取りするような動きが現れている。大阪豊中市では、「森友学園問題追及!4年目集会」が当初使用許可の出ていた市中央公民館が臨時閉館となり、公園での集会に切り替えたところ、一旦使用承諾されていたにもかかわらず、使用承認が取り消されるという事態に至っている。これは、全く根拠を欠いた学校一斉休業と同様、社会的、政治的活動を自粛させようとする不当な措置である。今必要なことは、このような政府の根拠のない自粛強要に従うことではなく、自治体が科学的根拠に基づいて市民の基本的人権を尊重し、健康を守る医療体制と予算を確保するよう要求することである。自粛強要は許してはならず、大事なことは、科学的根拠に基づいて市民の自主的判断と自発的行動を確保することである。

感染スピード上回る軍拡競争
 新型コロナウイルス感染が世界に広がる中、その陰に隠れてウイルス感染を上回るスピードで軍拡競争がすすめられている。コロナウイルス問題で唯一の「不幸中の幸い」といえるのは米韓合同演習の延期(事実上の中止。2月27日発表)ぐらいだが、それ以外では、国内外を問わず、「自粛」どころか以前にも増して活発な軍備強化が展開されている。
沖縄・辺野古では90㍍地点の軟弱地盤を示すデータを無視し、「追加の調査をする必要がない」と居直り、新基地建設工事作業を中断なく続行。米軍は演習など全国各地で住民生活への影響を無視、地元との「約束」に違反して傍若無人な活動を強行している。
 自衛隊は、日本版海兵隊といわれる陸上自衛隊の水陸機動団と米軍との共同訓練を米軍の演習場「金武ブルー・ビーチ訓練場」(沖縄県)で実施(1月25日~2月13日)。水陸機働団の沖縄での訓練は初めて。住民自治破壊の中山石垣市政を利用した南西諸島での自衛隊ミサイル基地建設強行と合わせ、沖縄・南西諸島全域での対中国軍事拠点化が急ピッチですすめられている。
 一方、世界では、米露中などの新たな核軍拡競争が再燃しつつある。米国の一方的な離脱を契機に昨年8月、中距離核戦力(INF)全廃条約が失効し、唯一残る新戦略兵器削減条約(新START)も、期限切れまで1年を切った。4月下旬には核拡散防止条約(NPT)再検討会議の開催が予定されているが、「コロナウイルス感染拡大の影響」を理由(口実)に来年3月への延期が調整されているとの報道が出ている。こうした中、米国は「使いやすい核兵器」とされる小型核を搭載した潜水艦発射弾道ミサイル(SLBM)を配備するなど、軍拡に拍車をかけている。トランプ政権は、ロシアが保有する小型核や中国が条約に入っていないことなど核削減条約の不備を指摘し、これを口実に条約離脱を合理化しているがこれはとんでもない欺瞞だ。いずれにせよ、米露中のボスたちに交渉を任せていては何も進まない。新型コロナウイルスはいずれコントロールできるかもしれないが、核戦争による汚染と破壊は、コントロール不可能である。
世界の人々とともに、核軍拡を止め、核軍縮に誠実に取り組むよう迫る行動に「待った」はない。

「むすぶ」目次(2020年2月号)2020/02/21 18:41

■ 今月を視る/ 米大統領選をめぐる米社会の変容に注目!
世界的視点で平和・軍縮を推し進めよう! 
■ 解説/ 強制動員問題解決に向け「協議体」創設を呼びかけ  共同行動 矢野秀喜
■ Q & A <NO,105>/「1月17日」-阪神大震災25年 伊方原発運転差し止め
■ 映像案内/ 韓国映画「弁護人」「タクシー運転手」「1987」 事務局 豆多敏紀
■ 読者つうしん/『3・11』10年目 命守る大きな運動へ! 
ZENKO関電前プロジェクト 安井賢二
■ 2019年度会計報告 & おしらせ

今月を視る(「むすぶ」2020年2月号より)2020/02/21 18:40

米大統領選をめぐる米社会の変容に注目!
世界的視点で平和・軍縮を推し進めよう!

国会予算委員会のテレビ中継なし
「桜」夕食会の無記名領収書-首相反論、ホテルが否定、景気腰折れの懸念-GDP落ち込み政府「想像以上」。18日朝日新聞朝刊見出しが躍った。しかし、予算委員会のテレビ中継はなし。公共放送であるべきNHKの報道姿勢はいっそう酷いものになっている。

社会主義者が米大統領候補に
一方、米大統領候補・民主党予備選。バーニー・サンダースは、初旬のアイオワ州の党員集会では、ブティジェッジと僅か0.1ポイント差の次点であったが、続くニューハンプシャー州ではトップ。緒戦の勝利を宣言した。「週刊MDS」1613号を引用すると、「労働者階級の有権者は、バーニー・サンダースが推し進めている大胆な民主主義的社会主義の展望を受け入れる準備ができていることを示した。我々はメディケア・フォー・オールとグリーン・ニューディール、大量投獄の終了、移民の正義を求める。戦争はもうたくさんだ。」
日米両国のメディアにおいても、ブティジェッジの若さ(38歳)が強調されてはいる。しかし、ここまでのバーニー・サンダース(78歳)の勝利の要因が、その革新的政策・公約にあることは明らかだ。若い世代、働くものたちが、その政策、方向に共鳴し、ともに闘った緒戦の勝利なのである。
次の山場3月3日「スーパーチューズデー」を、期待と希望を持って注視しよう。

終末時計はあと1分40秒
 米科学誌Bulletin of the Atomic Scientists(原子力科学者会報)は、1月末、核兵器と気候危機による世界滅亡まで「終末時計(残り時間)」が過去最短の1分40秒に至ったと発表した(1962年キューバ危機の際、それは2分前を指していた)。その要因の一つが、中東・イラン核危機であることは言うまでもない。あらためて振り返っておこう。2018年、トランプは一方的にINF全廃条約から離脱を表明し、昨年2月に破棄通告、6カ月後の8月に同条約は失効した。現状では、保持すれど使用できない中距離核戦力(INF)に代わり、「使いやすい核兵器」の開発、装備に注力するためである。米国防総省は2018年2月には核体制見直し(NPR)報告で、「小型」核兵器新規配備を公表していた。「小さい」とは言え問題の核兵器「W76-2」は、広島型原爆以下ではあるがその爆発力は5~6キロトンと推定されている。そしてその「使える核」は、イランを標的に戦略原潜に配備されている。
このように視てくると、現代世界の危機は「アメリカ・ファースト」に発し、「トランプ・ファースト」につながり、大統領再選に帰着する、といっても過言ではない。トランプの言動は、ラストベルト地帯、農業生産地域、キリスト教福音派といった票田確保に規定されている。こんな事態を許してはならない。

核兵器禁止条約批准を日本政府に
 「小康状態」とは言われているが、イラン中東危機の構造は基本的に変っていない。平和・軍縮を希求する世界の人々とともに、ヒロシマ・ナガサキ被爆75周年の今年、あらためて核兵器禁止条約の批准を日本政府に迫ろう。

 安倍内閣支持が急降下し、不支持が上回った(2月15、16日実施の共同通信社世論調査)。安倍内閣支持41%に対し不支持は46.1%になった。「朝日」(2月18日)によれば、新型コロナウイルスを巡る政府対応に「評価しない」が50%で「する」の34%を上回り、「桜」では安倍の国会説明に「納得できない」が71%で「できる」が12%とされ、IR国内設置に「デメリットが大きい」が56%、「メリット」が30%、加えて従来の「緩やかに回復」との景気判断を修正(新言語による言い逃れ)せざる得ないほどに追い込まれているのである。
「若い世代」が未来像として資本主義より社会主義を希求との世論調査に象徴されるアメリカ社会の変容の中、私たちは「サンダース運動」に連帯し、またアジア民衆と連帯し、地域を変え、安倍を後景に追いやろう。

「むすぶ」目次(2020年1月号)2020/01/27 19:56

■ 今月を視る/ 世界を戦争の危機に投げ込む米トランプ政権
戦争の火種をつくる駐留米軍は直ちにひきあげを! 
■ 賛同要請/ 先島-南西諸島の軍事化・要塞化に抗し、
同地域の非武装化を求める共同声明 
■ 平和と生活をむすぶQ & A / 関電&規制委の火山灰対策を考える
■ 読者つうしん/ ローマ教皇の来日に思うこと      神戸市 岡本 誠
■ 映像案内/『オキナワへいこう』 監督 大西暢夫    事務局 湯川 恭
■ おしらせ

今月を視る(「むすぶ」2020年1月号より)2020/01/27 19:54

世界を戦争の危機に投げ込む米トランプ政権
戦争の火種つくる駐留米軍は直ちにひきあげを!

イラン司令官爆殺の暴挙・犯罪
 1月3日、米軍がイラン軍司令官などを、イラクで移動中に、「自慢」の無人攻撃機(ドローン)を使って爆殺した。米政府は、「イラン司令官は米軍や米国人への攻撃を計画、指揮していた」「司令官抹殺は、米国民の命を守る正当な行動」「戦争を止めるためのものだった」とこの暗殺を正当化しているが、イラク戦争開戦と同様に、「イランの米国人攻撃計画」の詳細や証拠を何も示していない。仮に、「証拠」がある」としても、このような米軍による暗殺行為は私的処刑=リンチ殺人であり、国際法はもちろん米国内法にも違反する犯罪行為である。このような他国要人の暗殺は、国際法違反の宣戦布告、先制攻撃を意味し、全面戦争も視野に入れた重大な挑発行為である。この結果、イランが「体裁を保つ」ためだけとはいえ、イラクの米軍基地への短距離ミサイルによる報復攻撃に踏み切り、米国による再報復を恐れたイラン軍がテヘラン空港から出発したウクライナの民間機を米軍の巡航ミサイルと誤認し、撃墜したことで、自国民を含め何の責任も落ち度もない176人もの乗員、乗客の命を奪うという大惨事を引き起こした。「誤爆」したというイランの責任は重大だが、こうした惨事を含め数百万人もの命を奪いさる「全面戦争をも辞せず」とした米、イランよるこの間の一連の挑発、先制攻撃、報復行為は明らかに戦争犯罪として糾弾されなければならない。
 イランの攻撃で米国人に死者が出なかったことからトランプ大統領が声明で「軍事的な報復はしない」と表明したこと、また、イランが「誤爆」を認めたことで事態のエスカレートは一旦止まっているかに見える。だが、米国はより強い新たな経済制裁で圧力をかけ続けると公言しており、戦争の危機が解消される保証はどこにもない。

米国が誤りを認め、まず謝罪すること
 事態のエスカレートに歯止めをかけ、報復の応酬を止め、戦争の危機解消に向かうために、米国、イラン双方に「自制」を求めるのは当然だが、それだけでは全く不十分である。今回の危機を招いた根本的な事態は、米トランプ政権がイラン核合意から一方的に離脱し、イランへの経済制裁を再開させたことにある。この上に、イラン要人を暗殺したこと、しかも、イラク政府の同意なしに、イラクの領土(バグダット)で爆殺を強行したことは、イラクの主権を侵害する国際法違反のテロ行為に他ならない。にもかかわらず、国連などの国際機関や米国の同盟国が米国の無法な一連の行為に対して、明解に批判していないことが今日の危機を招いたといっても過言ではない。したがって、事態の根本的解決には、国際社会が米国に誤りを認めさせ、謝罪させることが必要だ。そのために、世界中で「中東での新たな戦争は許さない」の声と行動を集中することが求められている。

安倍の中東訪問と自衛隊派兵は有害
 こうした中、日本政府は、「中東の緊張緩和と自衛隊派兵への理解を求める」と称して中東3カ国(サウジアラビア、アラブ首長国連邦(UAE)、オマーン)歴訪と自衛隊派兵の第1陣としてP3C対潜哨戒機の部隊派遣を強行した。だが、訪問する3ヵ国は、いずれも米国の協力関係にある独裁国であり、米国とイランの緊張関係に影響を与えられる国ではない。中東の緊張緩和は付け足しにすぎず、ほとんど支持のない海上自衛隊の中東派遣への容認態度を取り付けることが唯一の目的であることは明らかだ。

世界の駐留米軍と派兵のための軍事基地は平和の脅威
 自衛隊のP3C哨戒機部隊は那覇航空基地から出発した。沖縄の米軍基地から中東に派遣されるケースは珍しくない。この駐留米軍があり、沖縄の自衛隊基地から中東に自衛隊が派兵される限という事実は、今日の中東での戦争と危機に対し、日本にも少なくない責任がある。世界の戦争に直結する駐留米軍は直ちにひきあげ、海外派兵のための自衛隊基地もいらないの声を大にして行動しよう。