「むすぶ」目次 (2021年」3月号)2021/03/19 14:02

■ 今月を視る/ 政府・防衛省の辺野古新基地建設強硬路線は孤立している!
当事者の一人として全国・世界から声をあげ、行動を!
■ Appeal /「ジュゴンの鳴き声公開を求めるネット署名」にご協力を  松島 洋介
■ Q & A <NO.116>/ 今、巨大軍事基地への変貌を迫られる馬毛島(鹿児島県)
■ Peace Column /「愛知県知事リコール署名」の偽装・不正に怒り  佐藤謙司
■ 読者つうしん/ 二上山のふもとより、世界の人々とつながりたい 太子町 湯川 恭
■ おしらせ & 編集後記

今月を視る (「むすぶ」2021年3月号より)2021/03/19 14:00

政府・防衛省の辺野古新基地建設強硬路線は孤立している!
  当事者の一人として全国・世界から声をあげ、行動を!

■沖縄県民投票から2年
辺野古新基地建設の是非を問う沖縄県民投票(2019年2月24日実施)から2年が経過した。沖縄タイムス等によれば全国の地方議会で辺野古新基地建設の「中止」「中断」などを求める意見書は少なくとも36件可決され、「再検討」「政府と沖縄県の話し合いによる解決」「その他」等は5件、合わせて41件だという(衆議院に送付された件数のみ)。沖縄県議会を除く都道府県議会として唯一の岩手県議会は「県民投票の結果を踏まえ、辺野古埋め立て工事を中止し、沖縄県と誠意をもって協議を行うこと」を強く要望した。「代替施設が国内に必要か否か当事者意識を持った国民的論議を行うこと」(京都府木津川市議会)、「国民全体の問題として、公平・公正にさまざまな選択肢を検討すること」(東京都小平市議会)は「その他」にあたるが、これらは「新しい提案実行委員会」などが辺野古問題の民主的解決を求める陳情を全国の地方議会に提出するなどしたことに応えたものだ。また、2018年の堺市や向日市など県民投票以前に意見書を採択した自治体もいくつかあるが、総じて辺野古問題をめぐる意見書採択は目に見える形で全国的に大きな広がりをつくりだしたと言える状況にはない。だが、意見書採択に至らなかったものの多くの自治体で論議や話し合いが行われ、辺野古新基地建設問題を自らの地域に引き寄せ考える取組みは着実に広がりをつくりだした。
 
■再び米バークレー市議会が辺野古反対を決議 
米カリフォルニア州のバークレー市議会が、2月23日、「辺野古の新基地建設に反対し、工事の即時かつ全面的な中止を求める、沖縄県民と連帯する」決議案を可決した。
 バークレー市議会は2015年9月に米地方議会で初めて、米軍普天間飛行場の辺野古移設に反対する決議を採択しており、辺野古に関しては2度目だ。さらに2017年12月には、東村高江のヘリパッド建設・訓練反対も決議している。
今回の決議は「辺野古・大浦湾は世界屈指の生物多様性の宝庫であり、日米の環境保護団体などは、基地建設が絶滅危惧種ジュゴンの生息に影響を及ぼすと、米国で訴訟を起こした経緯なども紹介」すると同時に「新基地建設予定地の海底に軟弱地盤が見つかり、工期や費用が大幅に膨らんでおり、普天間飛行場の閉鎖が遅れると説明。辺野古埋め立ての賛否を問う2019年2月の県民投票では、70%を超える「反対」で民意を示したが、日本政府は米政府の支持を受け、美しい海を埋め立てる工事を続けている」などと2015年以降の変化を踏まえ新基地建設の不当性を指摘している。
人権尊重を最優先に、民主主義の実現と住民自治の発展のため奮闘するバークレー市議会に大きな敬意を払うと同時に、常に「当事者の一人」としての責任を踏まえるバークレー市議会の姿勢に学ぶところは極めて大きい。米国は、紛れもなく当事者の一方であり、この国にある自治体として、声をあげることは当然の責務である。2度目の決議は、そうした姿勢の表れとして理解し、学ばなければならない。

国内でも、多くの継続した取組み、新しい取り組みが続く。一例をあげれば、政令市として堺市に続こうと神戸市で辺野古新基地建設中止を求める請願署名運動が取り組まれ、意見書採択へ挑戦が続けられている。三宮での定期的な街頭宣伝行動を含め継続的な活動で請願署名はすでに1万筆を超える。昨年12月議会では、陳情が「審査打ち切り」となったが、諦めることなく挑戦が続く。神戸市以外でも同様の取組みは少なくないはずだ。民意を無視する政府に対しては、全国の地域、自治体で声をあげることが最も重要で、有効だ。あらためて自分の住む自治体への働きかけを呼びかける。

■孤立する政府・防衛省
変化は確実にあらわれている。「ガマヤフー」具志堅隆松さんらの県庁前でのハンガーストライキを先頭に「辺野古埋め立ての南部土砂採取の断念を」の声が大きく広がっている。世論の高まりを受けて、「本島南部の土砂を名護市辺野古の新基地建設に使う計画に対し、自民党県連と公明党県本部の代表らは10日、沖縄防衛局に田中利則局長を訪ね、県民感情への配慮を求める要請書を手渡した」とも。政府・防衛省の強硬路線は明らかに孤立している。チャンスでもある。全国で声

「むすぶ」目次 (2021年2月号)2021/02/18 11:06

■ 今月を視る/「核の傘」から脱却し、核兵器禁止条約参加につなぐ
             「北東アジア非核兵器地帯」は現実的選択肢!
■ 解説/ 日本軍「慰安婦」訴訟-1月8日判決から何を読みとるべきか  矢野秀喜
■ Q & A <NO.115>/ 「核禁条約」の発効と「新START」の延長
■ Book Corner/『人新世の「資本論」』&『地球が燃えている』  伴田明夫
■ 読者つうしん/ 宮古島で進む自衛隊基地建設と住民の闘い(下) 東大阪市 桐生隆文
■ 2020年度会計報告・おしらせ・編集後記

今月を視る (「むすぶ」2021年2月号より)2021/02/18 11:04

「核の傘」から脱却し、核兵器禁止条約参加につなぐ
「北東アジア非核兵器地帯」は現実的選択肢!

「橋渡し」するなら締約国会議へのオブザーバー参加は必須
1月22日、核兵器禁止条約が発効し、ヒロシマ、ナガサキをはじめ世界の多くの地域で条約のさらなる前進をめざす多様な行動がとり組まれた。発効と同じ日、カンボジアが新たに批准し、現在批准国・地域は52ヵ国になった。着実な前進だ。まだ、批准に至っていない署名済みの20数か国が批准に歩を進め、まだ、条約への態度を明らかにしていない多くの国、地域に態度を明確にする勇気を与え、条約への賛同、支持が大きく広がることが期待される。そのための行動が急がれる。その鍵の一つは、今年末オーストリアの首都ウィーンで開催準備が進められている核禁条約の第1回締約国会議だ。条約に署名していないスイスとスウェーデンの欧州2カ国がオブザーバーとして参加することが明らかになった。スイス政府は核禁止条約に署名しない方針を固めたが、参加を求める議会動議などを受け、再検討を決めた。世論と運動が政府の態度を変えさせた。両国はNATO加盟国ではないが、NATO加盟国にも影響を与え、欧州全体に波及するきっかけとなる可能性がある。日本でも、多方面から「締約国会議に参加を」の声が多くあがっており、締約国会議へのオブザーバー参加を含め核禁条約への賛同、批准を求める自治体意見書は2月15日現在で532団体にのぼっている。私たちの仲間も自分が住む自治体で2月議会での取り組みを進めており、取組みの広がりと強化が求められる。この取組みは、一人からでもできる。まず、核禁条約について議員に思いや意見を聞いてみることから始めてみよう。

新STARTの5年延長合意は核禁条約発効の成果
 一方、米国とロシア両政府は1月26日、2月5日に期限が切れる新戦略兵器削減条約(新START)の5年延長で合意。米ロ間の核軍縮条約が全廃されることを防いだ。今夏に開催予定のNPT(核拡散防止条約)再検討会議に向けても一歩前進である。核禁条約が核保有国に対し、軍縮への圧力を形成していることは間違いなく、NPTでの軍縮への不誠実な対応は許されない状況をつくり出している。

「北東アジア非核兵器地帯」構想は「核なき世界」への現実的展望
 重要なことは、これらの核・軍縮の世界的な流れを地域の平和構築に結びつける努力である。また、コロナ禍や気候危機が世界で深刻化する中、「安全保障とは何か」を問い直す転換点に立っているという認識を国内外で共有することである。
 日本政府に求められることは「核の傘」政策から脱却し、核禁条約加盟への道を探求することである。最も現実的アプローチとして「北東アジア非核兵器地帯」構想が提起されている。
● 核兵器は非人道的な兵器なので禁止すべきであるという核禁条約への原則支持の表明を行うこと
● 核禁条約締約国会議にオブザーバーとして参加すること
● 北東アジアにおける安全保障環境を悪化させる行動をとらないこと
● 2018年に始まった朝鮮半島の非核化・平和プロセスの行き詰まりを打破するため、米国のバイデ ン政権に米朝協議の再開を要請すること、そのために、まずシンガポール共同声明の継承をバイデン政権に求めること
● 「核の傘」政策からの脱却、そして核禁条約への加盟を可能にする「北東アジア非核兵器地帯」構想を真剣に検討すること
ここでの要求事項は以上に端的に集約される。「北東アジア非核兵器地帯」構想こそ「厳しい安全保障環境」を打開しうる現実的な選択肢であることを大胆に訴え、政府に軍縮政策への転換を求めよう。

辺野古新基地建設や南西諸島ミサイル基地建設は北東アジアにおける平和に逆行
 1月17日に行われた宮古島市長選挙では、ミサイル基地建設を強行する現職市長にオール沖縄の候補が勝利。1月31日には、鹿児島県西之表市長選で馬毛島「日米共同基地」建設に同意しない現職市長が勝利した。2月7日の浦添市長選挙では、敗れはしたが、軍港移設問題を焦点化させ「米軍の軍港は本当に必要か」を正面から問い直す意義ある闘いに果敢に挑んだ。これらの闘いは、北東アジアにおける平和構築の重要な闘いである。継続する闘いに自らの地域での取り組み強化で応えよう。

「むすぶ」目次 (2021年1月号)2021/01/14 10:46

■ 今月を視る/「核のない世界」にむけて力強くスタート
           核兵器禁止条約発効を新たな出発点に軍縮へ転換を!
■ 解説/ 大飯原発をめぐる大阪地裁判決と相次ぐデータ隠し・改ざん  岡本 誠
■ 平和と生活をむすぶQ & A <NO.114>/ 今、問われるアジアの軍縮協議
■ Peace Column / 世界遺産・百舌鳥・古市古墳群はだれのもの? 豆多敏紀
■ 読者つうしん/ 宮古島で進む自衛隊基地建設と住民の闘い(上) 東大阪市 桐生隆文
■ おしらせ & 編集後記

今月を視る (「むすぶ」2021年1月号より)2021/01/14 10:45

「核のない世界」にむけて力強くスタート
核兵器禁止条約発効を新たな出発点に軍縮へ転換を!

核禁条約発効-歴史的瞬間を世界とともに
核兵器禁止条約の発効(1月22日)が間近に迫った。50カ国目となった中米ホンジェラスに続いて12月11日には西アフリカのベナンが新たに批准し、批准国・地域は51となった。核兵器禁止条約の採択にあたっては国連加盟193カ国中122ヵ国が賛成し、現在、批准の前段階にあたる署名は86カ国・地域に達し、今後さらに批准国の増加が期待される。「核兵器廃絶国際キャンペーン」(ICAN)は、締約国が100を超え、明確に国際社会の半数以上となることを直近の目標とした。
一方、日本政府の態度は頑なままだ。1月7日、「緊急事態」再発令にあたっての記者会見で中国新聞の記者があえてぶつけた質問に対して、菅首相は、「核禁条約の批准はしない」「締約国会議へのオブザーバー参加も慎重に対応せざるを得ない」と事実上の不参加宣言を事務的に答弁した。
世界の動きも目を離せない状況が続く。イランがウランの濃縮度を20%に引き上げたと発表し、2015年の核合意が破たん寸前の危機に直面している。破たん回避へ世界から平和の声を集中しよう。
2月には米露間で唯一残された核軍縮の枠組みである新戦略兵器削減条約(新START)が期限を迎える。8月には、パンデミックを理由に1年延期となっていたNPT再検討会議が開催予定だ。いずれも核禁条約と対立するものでなく、むしろ核禁条約の前進こそが新STARTとNPTの成功を規定する。

 核禁条約の広がりと前進めざし、1月22日には世界で行動が取り組まれる。各地から合流しよう。

日本政府に「慰安婦」賠償責任を問うた歴史的判決
1月8日、韓国ソウル中央地方法院は、日本軍「慰安婦」被害者とその遺族12人が起こした損害賠償請求訴訟で、「日本政府は被害者に1億ウォン(約950万円)ずつ賠償せよ」との判決を下した。『「慰安婦」被害に対して日本政府の損害賠償責任を認めた初の判決であり、国際的な反人道犯罪の責任の所在を法的に明らかにし、被害者に実質的正義回復の道を開いた歴史的意味が大きい。』(ハンギョレ新聞)
 今回の裁判の争点一つは、「主権国家免訴論」(主権国家は他国の裁判には服さない)が適用すべきか否かであったが、ソウル中央地裁は、『慰安婦』は当時の国際法に違反し、第2次世界大戦後に東京裁判所憲章で処罰することに定めた『人道に反する罪』に該当する」として、「主権国家免訴論」を退ける判断を示した。
日本政府は、メディアを総動員し、「立憲」、「国民民主」含む一部野党を巻き込み「国際法違反のありえない判決」キャンペーンを繰り広げているが、人類普遍の人権を規定した世界人権宣言をはじめとする現代の国際法的根拠から導き出した判決は現代の国際司法の進展・基準に沿ったものである。
『慰安婦』問題も『徴用工』問題も、本質は日本と韓国の「外交」問題にあるのではない。すぐれて
今日的人権問題である。加害者を罰し、被害者の人権回復を求めるものだ。メディアはこのシンプルな原点を覆い隠すが、この真実を多くの市民に知らせ、訴えていくことが重要だ。

基地いらない! あきらめない闘い続く
 『「馬毛島に米軍訓練のための施設をつくるのは国策だ。国が決めたことだから、市長がどう考えようと、止められない。沖縄を見ろ」と。これに対し、私はあきらめない。子孫のために、、責任を持って判断し、決断しなければならない。あのとき、こういう状況でこう考えたと、胸を張って言えるようにしたい』。1月31日投開票の西之表市長選で2期目をめざす八板俊輔現市長の言葉である。
 沖縄では1月17日には宮古島市長選挙、2月7日浦添市長選挙、4月25日うるま市長選挙が続く。いずれもオール沖縄候補が基地容認の現職に挑む。あきらめない闘いを続ける人々に注目し、熱いエールを贈るとともに、自らの地域で連帯する取り組みをすすめよう。

「むすぶ」目次 (2020年」11・12月号)2020/12/21 13:33

■ 今月を視る/ 恐るべきは「北朝鮮のミサイル」でなくコロナ「パンデミック」
           軍縮が有効! 危機への環境整備と協力体制に向けて!
■ 報告/ 老朽原発再稼働は「やってはいけない」 ZENKO関電前プロジェクト 八木浩一
■ Q & A <NO,113>/ 戦争へのロードマップ「敵基地攻撃論」に
                         断固としたNO!を
■ Book Corner/「沖縄戦に動員された朝鮮人」沖本富貴子編 事務局 湯川 恭
■ Peace Column/「小説 琉球処分」(大城立裕) 佐藤謙司氏自選集より
■ おしらせ & 編集後記

今月を視る (「むすぶ」2020年11・12月号より)2020/12/21 13:32

備えるべきは「北朝鮮のミサイル」でなくコロナ「パンデミック」だ
軍縮が有効!危機への環境整備と協力体制に向けて!

新型コロナウイルス感染症(以下COVID-19)の拡大が止まらない。冬場の感染拡大は多くの関係者が予想、警告していたにもかかわらず、政府はもちろん東京、大阪などの準備、対応策は皆無であった。大阪に至っては、維新が「都構想」に狂奔し、備えるべき時間と予算を食いつぶした。「過去最多」が続き、「医療ひっ迫」状況が現実になっても、当初の繰り返しでしかない「赤信号の点灯」と市民への「自粛要請」という無内容なパフォーマンスしかない。菅や維新、小池には市民の命を守る気もなければ能力もないことは明らかだ。

不要不急の改憲、軍拡政策こそストップ
「韓国国会は12月2日に本会議を開き、前年より5.4%増えた52兆8401億ウォン(約4兆7560億円)の来年度国防予算案を議決したが、軽空母関連予算は研究用とシンポジウム開催のための1億ウォン(約900万円)以外は配分されなかった」(金光男・コリア情報速報)。日本と同様COVID-19の再々拡大(1日の感染者が約500人)に直面する中、この膨大な軍事費は、“ローソク市民”の要求に背を向けるものであり、到底支持できない。だが、海軍の軽空母導入事業の来年度予算が事実上1ウォンも策定されなかったことは注目に値する。韓国防衛事業庁は来年度予算で、軽空母の基本設計費として101億ウォン(約9億円)を要請していたが、企画財政省は“事業妥当性調査などの手続きを踏んでいない”などの理由で全額削減した。単に手続き問題としてでなく、軽空母が本当に必要なのかどうかの公正で透明な論議が必要だ。韓国の市民と社会はそのことを強く要求している。
 他方、韓国の2倍以上の規模で感染拡大に見舞われている日本。政府与党や維新はPCR検査の拡充をはじめ医療の抜本的拡充、生活困窮への支援などはそっちのけで、軍事強化には固執し続けている。費用がかかりすぎるという理由を一つに断念したはずの「イージス・アショア」。政府は計画自体を廃止せず、その代替策と称して、自衛隊の護衛艦2隻に陸上イージスの装備を搭載し、新たな「イージス艦」に仕立てる計画をすすめようとしている。試算では、最新鋭イージス艦2隻を導入した場合の費用が4800億~5千億円以上となる。導入から30年間の経費を盛り込むと、総額は約7千億円に膨らむという。当初の「イージス・アショア」の費用をはるかに超える「代替策」などとんでもない話であり、異常さは際立っている。さらに、「年内に結論」とした敵基地攻撃論は持ち越したが、断念や撤回の様子は全くない。
また、12月5日に閉幕した臨時国会では、衆院の憲法審査会を会期中の国会で初めて開催し、「都構想」の失敗で存在感の薄れる維新を改憲の相棒として担ぎ出し、国民投票法改正案の採決を狙った。そもそも成立時の検討課題として先送りされた「CMの規制」や「最低投票率」の問題を放置したまま、公職選挙法に合わせる形の「改正案」に意味はなく、改憲を「前に一歩進めた」という実績を残したいだけのものである。今回、採決は見送られたが、与党も維新も年明けの通常国会で成立させる構えを見せている。改憲も軍拡政策も直ちにストップの声を高めよう。

核兵器禁止条約批准を!地域から声をあげるとき
 来年1月22日、核兵器禁止条約が発効する。日本政府は、ここに来ても核兵器禁止条約に背を向ける姿勢を崩していない。だが国際世論の高まりを受け、与党である公明党が政府に対して条約締約国会議へのオブザーバー参加検討を求める要望書を提出する動きも出ている。国内の世論調査でも72%が「条約に参加すべき」であり、全国の自治体の4分の1を超える495の地方議会が、政府に署名や批准を求める意見書を採択している(10月現在)。
 核兵器禁止条約の発効を機に、地域・自治体から「条約に参加を」の声を集中する時だ。日本政府を動かすことができるなら、世界を大きく変えることができる。それはまた朝鮮半島の非核化に繋がり、北東アジア非核平和地帯へと確実に発展していく。

今、世界の人々は、COVID-19の拡大をはじめ様々な生活破壊に苦しめられている。世界が共同して脅威にたち向かうために、軍縮こそが有効だ! 声を大にして主張しよう。

「むすぶ」目次 (2020年10月号)2020/11/05 09:43

■ 今月を視る/ 菅政権の強権政治に徹底対決を!
米トランプ政権の退場とともに、菅政権を退場に導く闘いを!
■ 解説/ 挺対協=正義記憶連帯へのバッシングをどう見るか?   東京 矢野秀喜
■ Q & A <NO,112>/「専守防衛」かなぐり捨てた危険な軍拡
              防衛省2021年概算要求に5兆4898億円
■ Book Corner/「まんがでわかる 日米地位協定」  事務局 岡本 誠
■ 読者つうしん/ うそをつくのは誰なのか フラワーデモは続く  大阪府 E
■ おしらせ & 編集後記

今月を視る (「むすぶ」2020年10月号より)2020/11/05 09:40

菅政権の強権政治に徹底対決を!
米トランプ政権の退場とともに、菅政権を退場に導く闘いを!

辺野古県民大行動再開で新基地建設阻止の決意新たに
毎月第一土曜日に開催され、新型コロナウイルスの感染拡大の影響で3月から中断されていた辺野古県民大行動が10月3日、約7か月ぶりに再開された。約700名が参加し、新基地建設は絶対許さないという市民の決意が新たにされた。
 集会で最も強調されたことは、沖縄における新型コロナウイルス感染拡大の大変な状況を全く考慮することなく工事を続け、県が感染症拡大への対応に追われている中、いっそうの混乱を狙ってかのように「設計変更承認申請書」を提出するという政府のこの間の姑息極まりない対応への怒りである。さらに、建設計画はすでに破たんしており、辺野古新基地の「完成」は何年かかってもないということがあらためて確認された。
もはや先行き全く「不透明」な辺野古新基地にこだわるのは、最低でも15年に及ぶ工期、総工費9300億円(沖縄県試算では2兆5千億円)のスーパー「公共事業」の利権構造にある。「ゼネコン、マリコンはきっと大喜び、これで15年は仕事にあぶれない。高級役人の天下りも15年分で大喜び。」といったところにあると言っても過言ではない。自衛隊基地に転用できるという欲求もあわせ、ここに来て、辺野古推進の本質はまさにここにあることを多くの人に知らせなければならない。とくに「辺野古問題は、安保、外交が絡み難しい」と「思考停止」している少なくない人々に辺野古新基地問題のこのシンプルな本質を広く知らせることが大事だ。 

1万9000件近い「意見書」が知事の「不承認」を後押し
 「設計変更申請」に対して玉城デニー知事は「不承認」で臨む。知事が「不承認」の裁決を出せば基地建設は進まない。審査は年明け以降までかかる予定で、最終判断は次年度以降となる可能性が高いと報じられている。今後、政府による裁判提訴や知事の「不承認」を無効にする様々な動きが強められることが予想されるが、知事の「不承認」をがっちりと支え、より強固な姿勢で政府の不当な圧力に立ち向かえるよう「オール沖縄会議」などが呼びかけた「意見書」が15,000件を超えた(10月3日)ことが報告された。10月9日時点での県発表によると、19,000件に近づく意見書が、沖縄県内外から寄せられている。2013年の新基地建設の埋め立て申請書に対する意見書数(3,371件)の5倍以上だ。政府は、早くも県の審査を待つことなく、業者への業務(沈下シュミレーションの検討を行うための資料収集業務)発注を行うなど、県の「審査」や「裁決」を無視する姿勢を露わにしている。かつて「菅が官房長官を辞めれば、辺野古新基地建設は止まるかも」と言われたが、菅は官房長官を辞めるどころか首相となって、より強硬な推進姿勢を見せている。菅政権は2年後の知事選を視野に「オール沖縄」陣営の切り崩しを策すなど水面下での動きを強めている。だが新基地建設は絶対許さない沖縄の闘いに揺るぎはない。この沖縄の闘いに応え、全国の地域で取組みを強める時だ。

学術会議任命拒否の強権政治
 さらに、集会で多くの発言者が訴えたのは、日本学術会議が推薦した新会員候補6人の任命を菅首相が拒否した問題だ。拒否された6人は、辺野古新基地建設をはじめ戦争法(安保法制)、共謀罪法などに反対し、政府の戦争政策を厳しく批判してきた学者たちだ。学者だろうが、ジャーナリストだろうが政府を批判するものは一切許さない。政府が関係する機関から全て排除する。まさに戦前と寸分変わらない独裁である。集会でも、前名護市長の稲嶺進さんは「学者や研究者までも意のままに動かそうとするこの国に未来はない。沖縄から変えていくという強い決意を示そう」と訴えた。最後に訴えた山城博治さんは「県民の勇気、決意は揺るがないことを発信しよう。新内閣が強権を振るおうとも沖縄は不屈だ」とあいさつした。菅は、拒否した理由を未だに説明しない。説明できないのだ。「学術会議のあり方」「聖域なき行政改革」に問題をすり替え逃げようとするが、もはやごまかしは通用しない。菅政権のアキレス腱となった。
今、米トランプ政権の退場とともに強権政治を強める菅政権、「都構想」の名で自治破壊をすすめる維新の退場を導いていく取組みを強めよう。