「むすぶ」目次(2017年6月号)2017/07/07 15:20

■ 今月を視る/ 共謀罪法-無法極まる強行「可決」糾弾!
       「2020年改憲」-抑圧と戦争の社会阻止へあらゆる取組みを!
■ OPINION/ 脱原発の現状とハンストのすゝめ   事務局 岡本 誠
■ Q&A <NO.84>/ 沖縄、共謀罪~今、国際問題化する日本政府の人権侵害           
■ TRIP CORNER/ 南京・上海見聞記(その2) 豊岡市 判田明夫 
■ 読者つうしん/ 高槻の「産業廃棄物焼却炉」問題への取り組み 高槻市 時枝 功
■ BOOKSTORE & おしらせ

今月を視る(「むすぶ」2017年6月号より)2017/07/07 15:18

共謀罪法―無法極まる強行「可決」糾弾!
「2020年改憲」-抑圧と戦争の社会阻止へあらゆる取組みを!

暗黒社会へ度重ねる無法行為
秘密保護法(2013年12月6日)、戦争法(2015年9月17日)に続いて、6月15日、共謀罪法が参議院本会議での強行採決によって三度強行成立させられた。法務委員会での採決を省略する「中間報告」という前代未聞の措置まで繰り出しての強行突破であった。これは、説明不能な法の内実だけでなく、「もり(森友)・かけ(加計)疑惑」に、何としても蓋をしたいがための焦りに焦った無茶苦茶な振る舞いであることは、だれの目にも明らかであった。
「一定の支持率低下は想定内」とうそぶく安倍政権だが、一番の「お友達新聞」である読売新聞でさえ内閣支持率は12ポイントも急落、毎日新聞では不支持が支持を完全に上回るという結果が突きつけられた。アベノミクスの新たな3本の矢が「原発輸出、武器輸出、カジノ」であり、「2020年改憲」に向かう社会が弱肉強食の抑圧と戦争の社会でしかないことをはっきりと浮かび上がらせている。安倍政権への不信と怒りを広め、追及の手を緩めてはならないときだ。

国会外でもすすめられる「抑圧と戦争の社会」の実体化
国会等での無茶な政治運営は少なくともメディアで扱われるが、安倍政権の危険な戦争政策の実体づくりはほとんどメディアにのることなく、すすめられる。沖縄・南西諸島へのミサイル基地建設と陸自衛隊配備大増強は、日本がめざす社会の方向を示す重大な政治動向の一つである。防衛省は8月にも、宮古島の基地建設に着手する方針を明らかにした。「既に駐屯地建設予定地の『千代田カントリークラブ』で測量や設計業務を実施しており、敷地造成など本格的な工事を8月に始めるため、今月中の用地取得に向けた手続きを進めている」(6月6日、琉球新報)。この動きを全国に知らせ、自衛隊配備に反対する宮古島や先島住民と共に、計画にストップをかける取組みをつくり出さなければならない。
他方、南西諸島配備の主力となる西部方面隊普通科連隊などが、6月3日、佐世保中心部の商店街で今年も800人の武装パレードを強行した。今年は初めて米海軍の佐世保基地からも兵士が参加、米軍と自衛隊の共同パレードとなった。「働く自衛隊」ではなく「戦う自衛隊」への鮮明なアピールである。
「2020年改憲」の本質が「戦う自衛隊」の公然化にあることを市民の多くに知らせ、肥大化した自衛隊の縮小を真っ向から訴える取組みを創意工夫して築き上げよう。

韓国新政権の「朝鮮半島の非核平和構想」実現へ 
安倍政権がめざす「抑圧と戦争」社会は北東アジアの非核・平和に全く役立たないだけでなく、極めて有害だ。朝鮮半島危機をめぐって、日米による「圧力強化」の恫喝に朝鮮が「ミサイル発射」で応えるという「不毛な応酬」が止まない。そもそも、安倍にもトランプにもこの危機を除去する気がないことは明らかだ。政権の延命に「脅威」を必要としているからだ。だが、国際社会は、一刻も早くこの危機を取り除く具体的行動を求めている。日本のメディアは、朝鮮半島危機回避の最大のかぎは中国の出方、とくに中国による「強い圧力」にあると言うが、これは全くの見当違いだ。ろうそく革命で韓国の民衆が生み出した文在演政権の対応が現実的展望である。大統領選挙戦中に発表された「朝鮮半島の非核平和構想」(①中国の役割ではなく、韓国の役割が重要である。中国を説得して6カ国協議を再開させ、米国を説得して米朝関係の改善を誘導し、北を説得して対話のテーブルに着かせる。②北の核放棄を先行条件とするのではなく、関連国すべてが同時行動の原則に依拠し、非核化と平和協定締結を包括的に推進すべきである。③南北首脳間の合意などは双方の国会批准を経て法制化する。開城工業団地の一方的な閉鎖など、政権交代による断絶を防止し永続性を保障したい)を具現化するための環境づくりに日米を協力させる取り組みが必要だ。
日本政府やメディアは、韓国新政権を「親北」、「反日」として歓迎していないが、「ろうそく革命」がめざしたものは、「親北」でも「反日」でもない。朝鮮半島に生きる人々の平和と安全であり、抑圧と戦争の除去である。安倍政権がつくり出すありもしない「脅威」に対抗し、「朝鮮半島の非核平和構想」の実現に向けて日本のあらゆる地域に平和の取組みを広げよう。

「むすぶ」目次(2017年5月号)2017/06/06 09:45

■ 今月を視る/ 辺野古新基地建設阻止-南西諸島自衛隊配備反対-共謀罪廃案
         一体の闘いで「2020年改憲」を絶対阻止しよう!
■ 報告/ 小西 誠さん講演集会   事務局 湯川 恭
■ Q&A <NO.83>/ 自衛隊・南西諸島配備の強化と対中国「島嶼戦争」計画           
■ TRIP CORNER/ 南京・上海見聞記(その1) 豊岡市 判田明夫 
■ 読者つうしん/ 「安泰なるか日本(ヤマト)の国は」に想う  東京 矢野秀喜
■ おしらせ

今月を視る(「むすぶ」2017年5月号より)2017/06/06 09:44

 辺野古新基地建設阻止-南西諸島自衛隊配備反対-共謀罪廃案
一体の闘いで「2020年改憲」を絶対に阻止しよう! 

共謀罪法廃案と新基地建設、南西諸島自衛隊配備・増強反対は一体の闘い
秘密保護法、戦争法から共謀罪へと続く安倍政権の国会運営は、ここに来て、いっそう凶暴性を浮き立たせている。5月17日、政府・与党は、「共謀罪」の衆院法務委員会での強行採決を画策。野党の金田法相不信任決議案提出で一旦、委員会採決は翌週にずれ込んだものの強行採決での突破、会期内成立を執拗に狙っている。
国会では論議と関係なく「数の力」で危険な法作りを強行する一方、新基地建設と自衛隊増強は、メディア支配の強化によって市民の見えないところで恐ろしいスピードですすめている。辺野古新基地建設、南西諸島自衛隊配備など新基地建設と自衛隊増強は戦争法実体化そのものであり、共謀罪はこれに抵抗する運動、勢力を効率的に排除することを狙った現代の治安維持法である。新基地建設、自衛隊増強は戦争法、共謀罪と一体であり、闘いもまた一体である。

高浜原発再稼働の暴挙に抗議の声を
国会での暴挙が続く中、関西電力は5月17日、全国の多くの市民の反対の声を無視し高浜原発4号機を再稼働させた。福島原発事故の責任を覆い隠し、被害者を切り捨てる暴挙である。到底、許すことはできない。
関西電力本店前で福井県小浜市から駆け付け、抗議の断食を決行した明通寺の中嶌哲演さんは、「たとえ、再稼働が強行されたとしても、電力の消費地である関西のみなさんの一人ひとりが周りの人にも働きかけ、関電の危険な原発の再稼働は『おかしい』の声を集中し続ければ、再び止めることはできる」と訴えている。中嶌さんは18日から福井県庁で断食を継続する。この呼びかけに応え、粘り強い取り組みを強めよう。

9条改憲に踏み込んだ安倍政権
安倍政権発足以来の数々の暴挙の集大成が9条改憲であることが安倍自身の口から語られた。それが、現憲法の遵守義務違反であることを百も承知の上で、「自民党総裁としての意見」と開き直っての悪質さである。
安倍は5月3日、暗躍する右翼集団「日本会議」が主導する改憲集会にビデオで登場、「2020年を新しい憲法が施行される年にしたい」と明言した。同じ発言は、読売新聞の単独インタビューという形でも表明された。改憲項目は9条1項、2項を維持したままま、「自衛隊の存在を明記した条文を追加」、「高等教育の無償化を定めた条文の新設」等。これは、自民党改憲草案(自衛隊国軍化)から明らかに逸脱したものであり、「加憲」を掲げる公明党、「全ての教育無償化」を売りにする維新を取り込むための姑息な「提案」である。言い換えれば、何が何でも「改憲」という安倍政権の執念深い野望が示されている。安倍政権を2020年まで生き延びさせることなど絶対にあってはならない。

辺野古新基地建設阻止、南西諸島自衛隊配備反対、共謀罪廃案で改憲阻止
 沖縄防衛局は5月8日、辺野古沿岸部の「K9護岸」に砕石の投下を強行した。ついに「埋め立て」工事に着手した。政府の思惑は「反対しても無駄」との政治的アピールであることは間違いない。だが、この政治的効果は、思惑通りになっていない。「復帰45年」(5・15)に際して、琉球新報が行った世論調査では、「米軍普天間飛行場の移設問題について、県外・国外移設や即時撤去を求める回答は計74.1%で、名護市辺野古の新基地建設を容認・推進する18.0%を大きく上回って」いる。辺野古新基地建設反対の意思に揺るぎはない。
「辺野古新基地建設阻止!共謀罪廃案! 4.28屈辱の日を忘れない県民集会」には約3千人が結集。「復帰45年 5・15県民大会」(5月14日、辺野古瀬嵩の浜)には2千人余が結集し、「先島の仲間とも心を結び、全島での要塞化を許さない」と南西諸島自衛隊増強反対と結んで闘うことを決議した。「5・21大阪大集会で共謀罪廃案を!~監視社会は絶対あかん!~」には沖縄から山城博治さんらが参加する。
一体の闘いで「2020年改憲」に立ち向かおう!

「むすぶ」目次(2107年4月号)2017/05/13 17:55

■ 今月を視る/ 北東アジアに危機押し付けるトランプと安倍の戦争政策にNO!
■ OPINION/ 高浜原発再稼働認める大阪高裁の不当決定
■ Q&A <NO.82>/ 今、自衛隊配備強化で軍事要塞化する沖縄・先島諸島           
■ 映像あんない/『標的の島 風かたか』 三上智恵 監督 大阪府太子町 湯川 恭 
■ 読者つうしん/ 農業から社会を見つめ、社会を変えたい  ZENKO 判田明夫
■ BOOKSTORE & おしらせ

今月を視る(「むすぶ」2017年4月号より)2017/05/13 17:54

北東アジアに危機押し付ける
トランプと安倍の戦争政策にNO!

トランプ政権による挑発でつくり出される朝鮮半島危機
多くのメディアが朝鮮のミサイルや核に関する示威行動を「挑発」と言う。おそらく意図的にコントロールされていると思われるが、日本のメディアに共通する言い方で、典型的な「印象操作」のひとつだ。そもそも、「挑発」とは「相手を刺激して向こうから事を起こすように仕向けること」だ。この際、事を起こした相手を叩きつけ、抑え込む圧倒的な力が前提となる。相手を圧倒する力がなければ、挑発は不利な状況を招くだけだ。米国と朝鮮の軍事力は雲泥の差がある。核戦力だけ見ても、米国10,000発に対して、すでに保有していたとしても朝鮮のそれは多くても数十発にすぎない。通常戦力でもそれは同じだ。したがって、挑発をして利があるのは米国の方であることは明らかであり、原子力空母カール・ビンソンを中心とする第1空母打撃群を朝鮮近海に接近させたのは、まさに米軍による挑発である。朝鮮のこの間の威嚇行動は、米国政府の挑発に乗せられた愚行という以外何ものでもない。

朝鮮半島危機をつくり出す日米政府のほんとうの狙い
 シリアを巡航ミサイルで攻撃し、アフガニスタンに「最強爆弾」(大規模爆風爆弾兵器)を投下、朝鮮半島に空母を派遣し、新たな緊張、危機をつくり出す米トランプ政権のトータルな狙いは、強大な軍事力を背景に米国中心の覇権秩序を世界で再建することにある。
一方、朝鮮半島危機をつくり出す米政府の当面の最大の狙いの一つは、韓国の大統領選で、朴クネ政権を追放した「ろうそく革命」を引継ぎ韓国社会の民主化をおしすすめる「共に民主党」の文在寅氏の当選を阻止することに焦点が当てられていることは明らかだ。
二つ目は、森友学園疑惑で窮地に立つ安倍政権を支援し、日米軍事同盟の強化を図ることである。
矛盾だらけの共謀罪や理不尽極まる辺野古新基地建設強行を国民の目からそらし、野党民進党を腰砕けにし、安倍政権の戦争国家づくりを強力に支援することだ。すでに、ワイドショーやニュース番組から「森友」関連の話題は激減しており、「トランプ VS 金正恩」の映像が繰り返し流されている。

「軍事ではなく、平和的解決を」の声を
それにつけても、市民の命を一切顧みない米トランプ政権と朝鮮金正恩政権の〝チキンレース〟まがいの「兵器誇示」合戦は北東アジアの危機をかつてないほど高めている。ここでの軍事衝突は、朝鮮半島だけでない未曾有の大惨事を引き起こす。だから、どんなことがあっても、どんな小規模な軍事攻撃も絶対させてはならない。「軍事ではなく、平和的解決を」の声を全世界で一層高めることが急務だ。

米軍基地の存在が東アジアの平和を破壊する
 メディア情報が朝鮮半島危機に集中する中、政府は辺野古新基地の護岸建設着工の方針を打ち出している。だが、米軍基地を始めとした軍事基地こそが北東アジアの平和を脅かす最大の要因であり、再び沖縄を戦場として利用する辺野古新基地建設への怒りと抵抗はけっして止むことはない。
 3月末に切れた岩礁破砕許可申請もせず、県の協議要求や工事中止勧告も無視し、無法の限りをつくす政府に対し、翁長知事は3月25日の「違法な埋め立て工事の即時中止・辺野古新基地建設断念を求める県民集会」に初めて出席し、埋め立て承認について「撤回を力強く、必ずやる」と言明した。知事の「撤回」宣言は、裁判の行方いかんにかかわらず、あきらめずに闘い、早期の「撤回」を求める県民の政治的メッセージに力強く応えるものだ。
 「県民は戦後70年、あらゆる我慢、苦渋を強いられてきた。不条理の連続だ」「それを変えられるのは我々の長い抵抗だ。」(呉屋守將オール沖縄共同代表)。
 この確信を自らのものとし、辺野古新基地建設を阻止しよう。朝鮮半島危機を回避し、北東アジアに平和秩序を築く最も重要な課題だ。

「むすぶ」目次(2017年3月号)2017/03/28 09:27

■ 今月を視る/ 「神の国」小学校建設-南スーダン「戦闘」隠ぺい-
           「敵基地先制攻撃」-「共謀罪」- 沖縄新基地建設無法強行
戦争国家づくりの本性を曝け出した安倍政権を葬るとき!           
■ シリーズ・沖縄の米軍基地 ~「県外移設」を考える その7
■ Book Corner/『ラグビーをひもとく 反則でも笛を吹かない理由』
李 淳馹(LEE SUN iL)著 豊田 譲
■ 読者つうしん/「ストップ・リニア!」の声を大阪から リニア市民ネット 北川誠康
■ 小西 誠さん 講演集会 あんない & おしらせ

今月を視る(「むすぶ」2017年3月号より)2017/03/28 09:25

「神の国」小学校建設 ― 南スーダン「戦闘」隠ぺい ―
「敵基地先制攻撃」―「共謀罪」-沖縄新基地建設無法強行
戦争国家づくりの本性を曝け出した安倍政権を葬るとき!

暗黒の市民監視社会に道開く「共謀罪」
「共謀罪」法案が3月21日、閣議決定され、国会に提出された。提出された法案は「テロ等準備罪」を新設する組織犯罪処罰法改正案との形をとるが、これまで3度廃案となった「共謀罪」の「凶暴性」、「危険性」に変化はない。捜査機関の勝手な判断による運用で市民監視社会に道を開くという本質は何も変わっていない。まさに、戦前の「治安維持法」と重なるものだ。共謀罪が成立すれば、安倍政権はどんなことをするのか、その具体的なイメージを持って闘う必要がある。
すぐ、頭に浮かぶのは、昨年6月参議院選の直前、大分県の労働組合などが入る建物の敷地に県警の捜査員がビデオカメラ2台を隠して設置していた事件だ。県警は捜査員が無断で敷地に立ち入ったとして「不適切な行為だった」と謝罪したが、捜査の目的は曖昧にされたままだ。「不適切な行為」どころではない。「共謀罪」の成立で、現行法では明らかな違法捜査が合法化され、警察等の人権無視、憲法違反の活動が日常化する。
沖縄では、市民の新基地建設に対する抗議活動に対して、すでに「共謀罪」の「試験適用」を思わせる異常な捜査、逮捕が警察等によって行われ、司法が追認するという事態が作り出されている。山城博治さんらの逮捕、長期勾留は、本来なら立件すら疑わしい事案を公務執行妨害などとして起訴した象徴的な事件だ。また、この過程では、基地反対運動に携わる関係者やメールの送受信記録を警察が手中にしたとみられる。これは、「共謀罪」を先取りするものである。政権批判を封じることが「共謀罪」に込めた安倍政権の目的である以上、今後、米軍基地周辺で行われる抗議活動が「兵器や弾薬などの損壊行為に向けた下見」とでっち上げられ、「共謀罪」の適用対象になるという状況も考えられる。全国で行われる反基地の調査活動や抗議行動も同じだ。沖縄の新基地建設反対運動に対する弾圧を跳ね返すことで、「共謀罪」に立ち向かい、廃案に追い込もう。

ウソと隠ぺいは軍隊と安倍政権の常
 稲田防衛相と自衛隊のウソが次々と暴露された。政府は、南スーダンPKO派遣部隊の撤収を5月に行う方針を決定したが、撤収理由は「南スーダンが戦闘状態にあるからではない」と言い募ることを止めない。「戦闘状態」を認めれば、憲法とPKO法違反(停戦合意の崩壊)を認めることになるからだ。
 防衛省は、昨年9月に日報の情報公開請求を受けた際、派遣部隊と上部部隊の陸自中央即応集団(CRF)で文書を探しつつ、統幕(統合幕僚監部)にも意見照会をした上で「廃棄して不存在」として12月に不開示を決定した。これが最初のウソ。それでも隠し続けることが難しいとみると、稲田防衛相に指示による「再探索」の結果、統幕に日報の電子データが保管されていたと取り繕い、ようやく開示した。新たに暴露されたウソは、「廃棄したので存在しない」としていた陸自内で、日報の電子データが保管されていたことだ。しかも、防衛省は、12月の「再探索」の時点で陸自が保管している事実を把握しながら、統幕の指示で、つじつま合わせのために今年に入ってデータを消去した可能性が高いという。防衛省の組織ぐるみの隠ぺい工作は明らかだ。
もはや、稲田防衛相の責任は重大であり、辞任は必然である。それでも安倍首相が、稲田の辞任を認めないのは、安倍政権崩壊につながるからだ。安倍政権は、PKO部隊の撤収と同様に、「防衛省改革」の「任務完了」の末の「稲田退任」を準備しているのかもしれない。そんな姑息な筋書きを許してはならない。あくまで稲田の辞任を要求し、安倍内閣追及の手を緩めてはならない。
「敵基地攻撃能力」に踏み込む軍拡策動
 「森友疑惑」や南スーダン派遣部隊の「戦闘」記述日報隠ぺいの再発覚などで、安倍政権が窮地に陥る中、朝鮮民主主義人民共和国(以下、朝鮮)が弾道ミサイル4発を発射した(3月6日)。いつもそうだが、日本政府は、朝鮮のミサイル発射などを政権への「疑惑そらし」だけでなく、新たな軍拡のための「好材料」として最大限に利用する。ここぞとばかりに「新たな脅威」が宣伝され、「次はICBM(大陸間弾道弾)発射実験か」との宣伝も用意された。
朝鮮政府は、「核ミサイル保有で安全にはならず、武力発動で出口が見つかるわけでもない」(王毅中国外相)という現実に直ちに向き合わなければならない。
 そもそも、米軍の「7日間戦争論」(米軍が朝鮮政権を崩壊させるのにはわずかな日時で可能との見方)に見られるように米軍も自衛隊も朝鮮の軍事力をほとんど問題にしていない。朝鮮の核戦力もその意味では同様であるとされる。それでも、朝鮮に軍事的威嚇や挑発を続けるのは、冷戦後(ソ連崩壊後)の新たな「脅威」が必要だったからである。
 今回の米韓合同演習で、米原子力空母カール・ビンソンや最新鋭ステルス戦闘機F35B(垂直離着陸型)などを投入したのは、朝鮮の軍事的対応を引き出すためと言っても過言ではない。「新たな脅威」としての朝鮮のミサイル発射をも想定した計画的挑発行為と言える。だが、「新たな脅威」に対抗して増強される軍事力の矛先は中国にあることは間違いない。
今回の事態で日米政府は何を狙ったか。米軍にとっては、「高高度防衛ミサイル(THAADサード)」(Xバンドレーダーとのセットで中国やロシアの軍事情報を丸裸にできる)の在韓米軍への配備を早め、韓国の大統領選挙前にも既成事実化することが当面の目的だ。自衛隊にとっては、「敵基地攻撃能力」論に端的な「脱専守防衛」を意味する海外展開能力のステップアップである。精密誘導爆弾を搭載した戦闘機や、弾道ミサイル、巡航ミサイルなどがその兵器にあたる。自衛隊はすでに、2017年度に三沢基地にF35A(最新鋭ステルス戦闘機)の配備を決定している。これに精密誘導爆弾を搭載すれば容易に「敵基地攻撃能力」の一つが備わる。まさに、朝鮮のミサイル発射を口実にした大軍拡である。
 軍拡ではなく軍縮こそが朝鮮半島危機を回避する唯一の道であることを訴える取組みの具体化が求められる。実例は、兵員、装備(兵器)とも半減以上の軍縮を達成したEU諸国の粘り強い交渉経験だ。核兵器禁止条約の交渉を今年3月に開始するとの国連決議採択の力強い動きもある。日米の軍拡に対抗し、世界の潮流は軍縮にあること、この流れを東アジアに反映する必要性を訴えていこう。

国会内外での追及とむすんで辺野古新基地建設阻止の闘いを前進させよう
 沖縄の辺野古新基地建設をめぐる問題は、安倍政権の足元を揺るがし続けている。反対運動の「あきらめ」を狙い無法を際立たせて「海上本体工事着工」を強行した安倍政権への闘いに、怯みは一切ない。
 翁長知事は、「4月以降に無許可の岩礁破砕行為が行われた場合、工事の差し止め訴訟の検討も含めあらゆる法的手段を駆使する」と正式に表明した。3月末に期限を迎える岩礁破砕許可の更新を申請しない政府・防衛局に対し、4月にも対抗措置として無許可の岩礁破砕を確認した上で工事の差し止め訴訟を提起する方針を固め、判決まで工事を停止する仮処分も申し立てることを打ちだした。
 3月25日には「辺野古に新基地を造らせないオール沖縄会議」が「建設工事再開」に抗議する大規模集会を米軍キャンプ・シュワブのメインゲート前で開催する。3千人規模が目標だ。翁長雄志知事も参加する予定だ。沖縄現地での闘いに応え、全国での闘いを強めよう。

国会内外での安倍政権追及の闘いとむすんで、辺野古新基地建設阻止の闘いを
前進させよう!

「むすぶ」目次 (2017年2月号)2017/03/07 13:57

■ 今月を視る/ 共謀罪、南スーダン、沖縄新基地
安倍政権の無法、不法行為を押し戻す全国的闘いを!          
■ 解説/ 国策「原発事業」の破たんが招く巨額損失  岡本 誠 
■ シリーズ・沖縄の米軍基地 ~「県外移設」を考える その6
■ Book Corner/『オキナワ島嶼戦争 自衛隊の海峡封鎖作戦』 小西 誠 著  豆多敏紀
■ 読者つうしん/ 教室に忍び寄る戦争-自衛隊の「職業講話」を考える 枚方市 手塚美子
■ 2016年度会計報告 & おしらせ

今月を視る (「むすぶ「2017年1月号より)2017/03/07 13:55

共謀罪、南スーダン、沖縄新基地
安倍政権の無法、不法行為を押し戻す全国的闘いを!

「絶対多数」だけが頼りのでたらめな国会運営
これまでなら確実に辞任となった無責任な対応やスキャンダルでも安倍政権下では「すり抜け」がまかり通る。安倍政権には、何一つ道理はないが、「絶対多数」が幅を利かす。今国会でも、デタラメさは目白押しだ。もはや、安倍政権の国会審議は通過儀礼でしかない。
まず、共謀罪をめぐる国会審議。野党の質問に何一つまともに答えられない金田法相は、報道各社に対し、「法案は検討中であることを配慮すべき」「国会に提出した後、所管の法務委員会で議論を重ねるべきものと考える」との文書を配布。「質問封じ」や「報道規制」ともとれることを追及する野党議員の質問に対しても何度も同じフレーズ(「国会に提出した後、所管の法務委員会で議論を重ねるべき」)を繰り返すだけという信じられないほど無様で無責任な対応に終始した。
二つ目は、すでに「廃棄した」として情報開示請求に不開示決定していた南スーダンでの陸自派遣部隊の日報が「発見」され、「戦闘が生起した」との記述が明るみに出た問題だ。このこと自体、隠ぺいに限りなく近い職務怠慢(電子データーの存在を探索できなかった?)だが、より悪質なのは、「事実行為としての殺傷行為はあったが」「国際紛争における法的な解釈の戦闘ではなく、武力衝突という言葉が適切」(稲田防衛相)などと「ジュバ周辺に戦闘はない」としたウソを正当化するために「言葉の使い方」に問題を歪曲、事実確認の論議から逃げまくり、国会審議を無意味にしようとしていることだ。防衛相をはじめ防衛省の責任は重大だ。
三つ目は、「日本会議」大阪の幹部が経営する天皇崇拝の特異な小学校(首相夫人の安倍昭恵が名誉校長。最初は「安倍晋三記念小学院」の名称で宣伝)建設をめぐる国有地の「タダ同然払下げ」疑惑である。評価額9億数千万円の国有土地を実質200万円強で払い下げたというとんでもない疑惑だ。安倍首相は、国会で「自分や妻がこの小学校の認可や土地売買に関与したことがあれば首相や国会議員は辞任する」と啖呵を切ったが、この小学校建設への関りは明確だ。この異様な事件・事態の全容解明に首相は取り組む責任がある。

辺野古新基地 法無視の「海上本体工事」着工に全国から反撃を!
国会で異常な議会運営を続ける安倍内閣は、沖縄では、法無視の暴挙を連発している。直近で、最たるものは、3月末に期限切れで、更新のための再申請が必要な岩礁破砕許可申請をスルーしようとする企みだ。国は、名護漁業協同組合が沖縄防衛局の岩礁破砕行為に同意し、漁業補償約36億円を受け取ることに同意したことを理由に「漁業権は消滅しており、漁業権を前提とした岩礁破砕許可は必要ない」(防衛省)との詭弁で不申請での工事を強行しようとしている。
 だが(1)漁業権は現場海域が護岸で完全に囲い込まれなければ消滅しないというのが行政の一般認識(2)漁業権の免許権者は知事であり、漁協が漁業権消滅に同意しただけで効力は自動的に失われない(3)同じく地元漁協が漁業権の消滅に同意し、漁業補償も受けた那覇空港の第2滑走路建設工事では、防衛局と同じ政府機関である沖縄総合事務局が1月に岩礁破砕許可の更新を県に申請した。さらに、前知事への岩礁破砕許可申請は14年の名護漁協の漁業権放棄同意後であり、今回は必要ないとなぜ言えるのか―などの点から、更新申請は必要との県の主張には、到底反論できるものではなく、矛盾だらけの方針である。

本土における闘いの課題
毎日新聞の全国世論調査によれば、『日米会談で、米軍普天間飛行場(沖縄県宜野湾市)の返還には名護市辺野古への移設が「唯一の解決策」だと確認した。これに関しては「評価する」(41%)と「評価しない」(42%)が拮抗(きっこう)』している。ここに本土(沖縄県外の全国)の課題が浮き彫りになっている。この状況を変えるために全力を尽くすことこそ県外の私たちの最も大きな課題と責任がある。