「むすぶ」目次 (2024年2月号)2024/02/18 21:55

■ 今月を視る / 無法者国家イスラエル政府に対し
        即時停戦! 国際法守れ! 占領やめろ! 封鎖解除! の声と行動を
■ オピニオン / 原発の危険性改めて示した能登地震 直ちに全原発廃炉を!
      ZENKO北海道 地脇聖孝 
■ 沖縄レポート / 沖縄は今や戦前-不屈の民衆の闘い  沖縄国際大元講師 西岡信之                                 
■ Music Corner / 海勢頭 豊さんの歌 Ⅱ 『子どもエイサー太鼓の音』
関東子ども全交OG 田中かづ子
■ 図書あんない /『戦雲(いくさふむ) 要塞化する沖縄、島々の記録』 三上智恵 著  堺市 松永直子
■ 読者つうしん / 自衛官募集除外申請の期限撤廃を実現!  大阪狭山市議 小芝英俊
■ 2023年度会計報告 & Editorial Peace Note

今月を視る (「むすぶ」2024年2月号より)2024/02/18 21:54

無法者国家イスラエル政府に対し
即時停戦!国際法守れ!占領やめろ!封鎖解除!の声と行動を

国際司法裁判所がジェノサイド防止措置命令
イスラエル軍のガザへのかつてない規模の軍事攻撃が始まり、すでに4か月以上が経過した。この間、2度の国連総会の緊急特別会合(昨年10月27日と12月12日)における人道目的の停戦などを求めた決議が採択され、今年1月26日には南アフリカがイスラエルのジェノサイド条約違反で訴えていた国連の国際司法裁判所(ICJ)が、イスラエルに対し、ガザ地区でのジェノサイド(集団虐殺)を防ぐためにあらゆる対策を講じるよう、暫定的に命じた。なぜ、暫定なのかは、国際司法裁判所の正式判決(ジェノサイド認定)を待っていては、イスラエルによるジェノサイドが一層深刻化する危険性が十分すぎるからだ。いずれにせよ、暫定措置命令は、ガザに対してイスラエルが現在行っている空爆や地上軍事侵攻が、ジェノサイド行為に限りなく近いことを裁判所が認定した結果だといえる。
今回の命令は、明らかにイスラエルの敗北であり、アパルトヘイト体制を打倒した南アフリカの勇気ある提訴を支えた世界の市民の勝利である。
イスラエルや米国は、暫定措置命令に「停戦」が含まれていないことをもって、「ハマス殲滅」軍事作戦実行の停止は拒絶している。2月に入って、イスラエル軍は地上攻撃作戦(空爆を伴う)をガザ全域に拡大させ、現在では北部、中部から避難してきた100万人以上の住民が密集しているガザ最南部、エジプト国境のラファに地上攻撃をかける計画を打ち出し、すでに、南部の病院や難民キャンプへの攻撃を開始した。
このイスラエル軍の行動は、国際司法裁判所の命令を無視し、公然と敵対する明らかな犯罪行為である。同時に、孤立と焦りがイスラエルの極右政権をより狂暴な道へと駆り立てていることを正しくとらえなければならない。

「対テロ戦争」は犯罪である
「対テロ戦争」を口にする者たちの共通した振舞い方は、「勝利」のためには、あらゆる犠牲も厭わないという姿勢だ。イスラエル軍はハマス殲滅のためには、イスラエル人人質の命さえ顧みない。空爆や地上戦闘ですでに何人もの人質を自らの攻撃で殺している。10月7日のハマスの越境攻撃の際にも、イスラエル軍の攻撃で相当数のイスラエル住民が殺された疑いさえ出ている。
世界の人々は、「対テロ戦争」がいかに偽りに満ち、人類にとってどっこまでも有害なものであることを見せられてきた。アメリカの対アフガニスタン戦争(2001年~)やイラク戦争(2003年~)をはじめ、ミャンマー、シリアなどで行われた「対テロ戦争」は、攻撃し軍事占領した国の「民主化」や「女性の地位向上」は何一つ改善せず、抵抗の広がりで自国の安全保障がさらに不安定になるという結果を招いただけだった。その「対テロ戦争」をイスラエルは繰り返そうとしている。
「私たちの名で虐殺するな」。ナチスによるホロコーストの犠牲者や生き延びた人々と子孫であれば必ずこう言うはずだ。イスラエルの極右勢力は、ホロコーストの犠牲者や経験者、その子孫とは何のつながりもないシオニスト(ユダヤ選民主義)でしかない。

イスラエルの極右政権を追い詰める
イスラエルのシンクタンクによる世論調査では、51%のイスラエル市民が「ハマスの壊滅」より人質の救出を求めていることが明らかになった。世界では、イスラエルを支援する企業の製品をボイコットする運動で、スポーツ用品メーカー「PUMA社」に、イスラエルサッカー協会とのスポンサー契約を終了させるなど、運動をすすめ批判を広げている。日本でも、イスラエル最大の軍需企業エルビット・システムズなどと業務提携してきた伊藤忠商事や日本エヤークラフトサプライが、「協力終了」を発表せざるを得ない状況に追い込まれてきた。
国連のみならず「殺すな!軍事占領やめろ!」の声は、国際社会の絶対的多数である。

「むすぶ」目次 (2024年1月号)2024/01/17 09:54

■ 今月を視る / パレスチナ人の自由が達成されるまで、私たちの自由は不完全である
              即時停戦が自由と正義実現への道筋をつくる
■ 解説 /「原発3倍」は脱炭素の切り札か?    事務局 岡本 誠 
■ 沖縄レポート / 許されない辺野古代執行の暴挙 ― 断念するまで闘いは続く
             沖縄国際大学元非常勤講師 西岡信之                                 
■ Music Corner / 海勢頭 豊さんの歌 Ⅱ 『ブナの木山の水小僧』『ドンドンクジラ』
子どもコンサート・元スタッフ 三沢隆広
■ 図書あんない /『平和に生きる権利は国境を超える』 猫塚義夫 清末愛砂 著 
豊岡市 判田明夫  
■ 読者つうしん / ガザ虐殺と堺大空襲  堺市 渕上經子
■ Information & Editorial Peace Note

今月を視る (「むすぶ」2024年1月号より)2024/01/17 09:46

パレスチナ人の自由が達成されるまで、私たちの自由は不完全である(ネルソン・マンデラ)
即時停戦が自由と正義実現への道筋をつくる

災害救援救助体制に進展見られず
2024年が悲惨な状況をともなって幕を開けた。能登半島地震は多くの人々の命を奪い、日常の平穏な生活を一瞬にして破壊した。犠牲者を悼むとともに被災された方々には心からお見舞い申し上げる。
日本は世界でも有数の大規模地震発生国であり、ここ数十年だけでも大規模災害が何度か発生している。だが、これらの経験は生かされることはほとんどない。本来、災害救助の主力となる消防などの体制は増強されたようには見えず、その場限りの「自衛隊投入」(自衛隊にしても災害救助の専門部隊はない)で従来からの対応を一歩も出ることはない。

危なかった志賀原発
 視点を変えてみると原発の問題が浮かび上がる。今回の地震でもあわやと思わせる深刻な事態が発生していたことはあまり報道されていない。
震源に近い北陸電力志賀原発(石川県志賀町)で外部電源の一部を喪失し、変圧器からの油漏れや核燃料プールの水漏れなどがあった。『地震で同原発の1、2号機の変圧器の配管が壊れ、計約7100リットルの油が漏出。外部から受電する系統の一部が使えなくなり、別の系統に切り替えて電源を確保したという。また、地震の揺れで1、2号機の使用済み核燃料プールの水が計約420リットルあふれた。津波でなく、地震の揺れだけで一部電源喪失した可能性がある。この事実は非常に重い。
さらに被害の大きかった珠洲市にはかって関西電力、中部電力、北陸電による「珠洲原発」の建設計画があった。幸いにも住民による根強い反対運動で計画が中止となったが、もし候補地とされた高屋町(今回の震源となった地区と隣接する)に建設していたら、「大変なことになっていた」ことは間違いない。もはや震災被害を見るとき、原発を外すことは実情の正確さを欠くものとなる。

即時停戦こそ私たちの自由の始まりであり、前提
 世界に目を転じる。露・ウクライナ戦争ではウクライナの「反転攻勢」は「失敗」の見方が強い。すでにウクライナ側だけでも喪失(戦死者、重傷者の合計)は、およそ20万人を超えるとされる(世界1月号 松里公孝東大教授)。今、ウクライナにとって必要なのは、軍事的勝利ではなく、即時停戦だ。「ロシアの侵略を追認するのか」との論議はあるが、「停戦」は「屈服」ではない。「停戦」が不正義や戦争犯罪を消してしまうわけではない。「停戦」から「和平」に向けた交渉過程でこそ国際法・人道法に基づく正義は戦争以外の方法で実現されなければならないし、それは可能だ。
 イスラエルによる「パレスチナ人皆殺し作戦」は今すぐ止めさせなければならない。米国政府のように「やりすぎは効果的でない」からではない。日本政府のように「どっちもどっち」とばかりに「ハマスの幹部3人を資産凍結の制裁対象に加える」ことを閣議決定する一方で「ガザへの人道支援」の体裁を整えておきたいからではない。南アフリカ共和国政府が、イスラエルを国際司法裁判所(ICJ)の法廷でジェノサイドの罪に問うことで世界に示したように、イスラエルが70年以上にわたってパレスチナ民衆に行ってきた差別、占領、封鎖、空爆、軍事攻撃・抑圧のすべて、すなわちイスラエルによる植民地政策のすべてが否定されなければならないからだ。「パレスチナ人の自由が達成されるまで、私たちの自由は不完全である」(ネルソン・マンデラ)。即時停戦はその始まりであり、前提である。

沖縄のあきらめない闘いに全国から応えるとき
 政府は1月10日に国交相の代執行による辺野古大浦湾側の埋め立て工事に着手、強行した。工事強行に抗議し、誠意ある話し合いを求める県民や沖縄県玉城デニー知事に対して、政府は紋切り型の「丁寧な説明」を繰り返す。だが「丁寧な説明」とはまともな議論も対話もしないとする一方的な対話拒否宣言である。琉球新報の調査(1月10日付)によると、「辺野古代執行」について、沖縄県在住者の86%が「知っている」と答え、県外在住者の48%が「知らない」と答えている。大浦湾の埋め立てによる基地建設は物理的にも不可能であることはすでに明らかだが、無謀な自然破壊を一刻も早く止めるためには、代執行を「知らない」と答えた県外在住者を含め全国で「真っ当な論議」と「自分事としての対話」をつくることが何よりも求められている。

「むすぶ」目次 (2023年11・12月号)2023/12/04 14:10

■ 今月を視る / 恒久停戦を! 封鎖、占領、アパルトヘイトを
国際連帯の力で止めよう!
■ 沖縄レポート / 島々を戦場にさせない-ノーモア沖縄戦の会声明文に寄せて
            沖縄国際大学元非常勤講師 西岡信之
■ アピール / 12月12日は大阪高裁に集まろう!
原賠訴訟・京都原告団を支援する会 上野益徳                                  
■ Music Corner / 海勢頭 豊さんの歌 Ⅱ 『走れサンダー』 関西子全 上田仁美
■ 図書あんない / 『なぜ市民は〝座り込む″のか』 安田浩一 著  堺市 松永直子  
■ 読者つうしん / 戦没画学生慰霊美術館『無言館』を訪ねて  神戸市 岡本 誠      
■ Information & Editorial Peace Note

今月を視る (「むすぶ」2023年11・12月号より)2023/12/04 14:09

恒久停戦を!
封鎖、占領、アパルトヘイトを国際連帯の力で止めよう!

◆イスラエル軍による休戦破棄糾弾
イスラエル軍は世界の「休戦延長から恒久停戦へ」の声を踏みにじり、12月1日午後(日本時間)、ガザへの攻撃、空爆を再開し(400か所以上)、新たにガザ住民193人を虐殺した。ガザ保健当局によれば、ガザの死者は15000人超(12月1日現在)で瓦礫に埋もれたままと思われる行方不明者を含めて2万人をはるかに超える住民が犠牲になっている。停戦を求める国際世論に対して暴力の拡大で応えるという許しがたい犯罪である。だが、イスラエル政府と米国政府、日本政府を含む一部の「西側」大国政府は明らかに孤立している。その焦りが、「休戦」破棄という暴挙に他ならない。「一時休戦」に彼らを追い込んだ国際連帯の力を持続させ、再びの休戦から恒久停戦へ、封鎖と占領、暴力による抑圧を止める声と行動を世界に響かせるときだ。
「ハマスの奇襲攻撃は何もないところから生まれたのではない。根源にあるイスラエルによる占領・封鎖・入植こそが問題にされなくてはならない」(岡真理 京大・早稲田大教授)。「ハマスによる攻撃は理由もなく起きたわけではないことを認識することも重要だ。パレスチナの人たちは56年間、息苦しい占領下に置かれてきた」(グテーレス国連事務総長)。これが世界の共通認識だ。日本政府をこの世界の共通認識に立たせることが求められる。日本の市民にとって、最優先課題である。

◆「戦争前夜」演出し、戦争準備すすめる政府
11月23日、那覇市の奥武山公園で「11・23県民平和大集会」が開かれ、1万人を超える県民らが参加し、「沖縄を再び戦場にさせない」「対話による信頼こそ平和への道」と声を上げ、軍縮を求めて行動することを力強く発信した。この県民平和大集会に連動する全国各地の集会、行動も10か所以上で取り組まれた。
その2日前の0時近く、朝鮮がミサイル(「軍事偵察衛星」)を発射、沖縄上空を通過するという事態が発生した。朝鮮の度重なるミサイル発射は、軍事緊張を高めるものとして非難されるものだが、これに対する日本政府の対応は極めて異常であった。あたかも戦争の危機が間近に迫っているかのようにJアラートを発令し、沖縄県全域に「堅固な建物への避難」を呼びかけた。だが、ミサイルは沖縄を狙って発射されたものでもなく、通過高度も数百キロ上空であり、部品の落下等による被害の可能性は、通常の民間飛行体よりもはるかに低い。まして、米軍や自衛隊の軍用機による超低空飛行の危険性に比べれば取るに足りない程度である。実際県民の多くは、「アラート(警報)の音が何よりも怖かった」と答えている。「戦争前夜」を演出する政府のJアラート発令は極めて悪質である。

◆オスプレイ墜落 安全より軍事、訓練優先の米軍
はるか上空を通過するミサイルどころではない沖縄の空を覆う脅威が現実のものとなった。11月29日午後、横田基地所属の米軍輸送機「CV22オスプレイ」が岩国基地から嘉手納基地に向かう途中、陸地に近い屋久島の東約1キロの海上に墜落した。沖縄県は、少なくとも事故解明までオスプレイの飛行停止を求めたが、米国防総省はこれを無視、「安全性に問題はない」、県民の懸念は「承知していない」
と運用継続を強行。日本政府の要請に対しても、「正式な運用停止要請は受けていない」と「安全よりも訓練優先」の強硬姿勢を露わにしている。戦争準備のためには住民の安全など眼中にないことがはっきりした。 沖縄の人々の苦しみと怒りを自らに引き寄せ、自分が暮らす地域で、地域を変える持続的な取り組みが求められている。
 今、世界で起きている対立は、民族や宗教ではない。平和と人権の確立を求めて暴力的抑圧と闘う人々と軍事力でそれを抑圧し支配しようとする者との対立である。支配者の軍事力は強大だが、世界の民衆の闘いの広がりが戦争勢力を包囲し、一歩ずつ追い詰めている。スペインとベルギーの首相は、イスラエルの戦争犯罪をはっきりと非難した。核兵器禁止条約第2回締約国会議には、NATO加盟国であるドイツ、ノルウェイ、ベルギーがオブザーバー参加した。核抑止論は、「核軍縮を阻害している」と非難、否定した。闘いを持続させよう。

「むすぶ」目次 (2023年10月号)2023/10/23 15:17

■ 今月を視る / パレスチナに平和を! これ以上だれも殺すな!
          ガザ住民大虐殺を止めよう! あらゆる地域で声と行動を!
■ 沖縄レポート / 辺野古はじめ沖縄各地で、戦争準備に抗う市民
             沖縄国際大学元非常勤講師 西岡信之
■ Q & A / パレスチナをめぐる対立・紛争問題の本質                                 
■ Music Corner / 海勢頭 豊さんの歌 Ⅱ 『ニライッ子』 関東子全OG 田中ちづ子
■ 図書あんない / 丁章さん講演録 『無国籍の在日サラムを生きるとは』  
東大阪市 桐生隆文   
■ 読者つうしん / 猫の恩返し? 「動物保護優先住宅」  東大阪市 尾田清一
■ Information & Editorial Peace Note

今月を視る (「むすぶ」2023年10月号より)2023/10/23 15:16

パレスチナに平和を! これ以上だれも殺すな!

ガザ住民大虐殺を止めよう! あらゆる地域で声と行動を!

またしてもイスラエルの計画的大量虐殺
 パレスチナ武装組織ハマスの「大規模奇襲攻撃」を口実に、イスラエル軍のパレスチナ(ガザ地区)への大規模報復攻撃(空爆・封鎖・軍事占領)から2週間が経過した。
イスラエルは「ハマス殲滅作戦」として、17万人という常備軍兵の上に36万人にのぼる予備軍を招集して、ガザ地区への地上攻撃を準備している。この地上攻撃が本格的に行われた場合、逃げ場すら奪われたガザ住民は無差別殺戮というべき悲惨な状況に追い込まれることは必至。すでにこれまでの「衝突」(実際には7日以後はイスラエル軍による空爆等の攻撃がほとんど)で、死者はガザ側3300人以上と、イスラエル側1400人の倍以上になり(10月18日現在)、ガザ人口(220万人)の半分にあたる100万人の住民が家を追われた。イスラエルによるパレスチナ住民大量虐殺を許してはならない。
これ以上、だれも殺させてはならない。

「報復」は答えではない!
 2001年9年11日、「同時多発攻撃」が発生すると、米国はアフガニスタンへの「報復戦争」を強行。無差別爆撃などでアフガニスタンの何百万人もの人々を殺傷し、生活を破壊し、平和に生きる権利を奪った。2003年には「大量破壊兵器保有」をでっちあげ、「テロとの戦争」で夥しい数のイラク住民を殺傷し、イラク社会をずたずたに破壊した。その米国が、何の反省もなく、今、イスラエルの「パレスチナ住民大虐殺」を意味する「報復戦争」を支持し、空母を地中海に派遣するなど、イスラエルの残虐な戦争の後ろ盾となっている。イスラエルも米国も「住民の犠牲は最小限に」と口をそろえるが、裏を返せば「多少の犠牲はやむを得ない」である。これ以上殺すことを許してはならない。パレスチナ住民への大虐殺を繰り返させてはならない。
 「70年続くパレスチナ人への攻撃、虐殺に対して、世界はずっと関心を払ってこなかった。パレスチナ人が犠牲になっても誰も関心を持たなかった。それが、イスラエル人が犠牲になった瞬間、すべての人が関心を持った」(NHKガザ事務所パレスチナ人プロデューサー)との悲痛な叫びが胸に突き刺さる。
 イスラエル政府は、自国住民の犠牲を「ナチスのホロコースト(ユダヤ人抹殺)」になぞらえることが多いが、とんでもない詭弁だ。他国や民族が異なる住民を軍事力で抑圧することが「ホロコースト」の教訓であろうはずがない。むしろ「ホロコースト」の犠牲者に対する愚弄であり、犠牲者を二度殺す愚かな犯罪行為である。

一人一人の自発的行動が、世界のあらゆる人々の平和に生きる権利を支える!
 イスラエルによるパレスチナ住民大虐殺を止める世界の運動は、人種や民族、宗教の違いを超えて、人々の人権回復を求める闘いとして大きく広がっている。「私たちが声を上げなければならないのです! なぜなら、私たちは、人びとの集団に爆弾を落とすときにその人びとを『人間の姿をしたケダモノ』などと呼ぶことが、どこに行き着くかを知っているからです!」。ガザ虐殺を止めることを求めるワシントンDCでのユダヤ人たちの集会で、ユダヤ人として声を上げなければならないと強く訴えた女性のスピーチの一部である。
 イスラエルの暴力と抑圧によって、70年以上もの間、人権を奪い取られてきたパレスチナの人々とともに、世界の各地で「パレスチナに平和を!これ以上だれも殺すな!」と声を上げ、行動する人々とともに行動しよう。イスラエル大使館、アメリ大使館、領事館へ抗議の声を届けよう。国や自治体などあらゆる公共機関に人道危機を見過ごすことなく、積極的な関与を行うよう要請しよう。主要ターミナルなど街頭でも「虐殺やめろ!」を訴えよう。呼びかけに応え、一人でも駅に立ってメッセージボードを掲げる人も現れた。一人一人の自発的行動が、パレスチナの人々だけでなく、世界のあらゆる人々の平和に生きる権利、人権を支える。

<読者つうしん> 猫の恩返し? 「動物保護優先住宅」2023/10/23 15:14

東大阪市  尾田清一

今夏、命の危険を感じる猛暑の中、僕はエアコンのない長屋の一室で、黙々と段ボール箱に荷物を詰め、引越し準備をしていました。何度も暑さで手が止まり、扇風機の唸る音とべたつく熱風に急かされながらの作業でした。築60年越えのこの長屋は、戦後の住宅難の時代に建てられたもので、間口も間取りも小さく、今はほとんど空き家です。ここにかつて家族6人で暮らしていたこともあるのですが、今は僕ひとりと猫3匹(だんご三兄弟…僕はそう呼んでいる)だけの暮らしとなりました。
おふくろがエアコン嫌いで、室外機も朽ちた物干しにあり危険だったので、10数年前に撤去。僕は「エアコンなんかなくても、日本の夏くらい・・・」とずっと豪語してきたのですが、「地球沸騰」の今夏、それはもう通用しなくなっていました。僕自身もさることながら、だんご三兄弟が、連日室温35度を超える中で、寝ているのか、死んでいるのか、あるいは気を失っているのか、分からない状態に度々陥りました。でも、僕にしてやれることといえば、玄関の引き戸の前にコンパネを立てかけて影をつくること、裏の坪庭の庇にホースで水をかけることぐらい。このままではヤバイ! 危険! 何とかしなくては・・・

7月の末、そんな窮状を、昨年知り合った「むすぶ会」のMさんに話したところ、Mさんはふと思い出したように「ちょうどいい物件がある」って、一緒に地域猫の世話をしているFさんを紹介してくれました。
Fさんは美容師さん。Mさんのマンションの隣で美容室を経営しているのですが、副業にささやかな賃貸業もやっていて、名刺には「不動産賃貸 動物保護優先住宅」の肩書きが。もちろん「動物保護優先住宅」は、Fさんの造語です。なんでも犬や猫を保護し飼っている人たちが、そのためにアパートやマンションを借りにくいという事情に心を痛め、なんとかサポートしたいと今年から始めた事業とのこと。格安の中古物件を買取り、最小限のリフォームをして、そういう人たちに優先入居してもらうという賃貸業です。
とはいえ、気になるのは家賃。聞いてみると、2軒のうちまだ1軒空いていて「一般の方は月●万円ですが、保護動物を飼っておられる方は5000円引き。さらに複数匹飼っておられる方は、そこから1匹につき1000円引きします。」とのこと。僕の場合は、8000円引き。助かります。このせち辛い世の中に、こんな賃貸システムがあるなんて・・・ 命を大切にしたいという家主さんのやさしい情熱を感じました。
かくして、年金一人暮らしの僕が、猫3匹連れて、長屋からの脱出を決断! 8月初めのことでした。
そこから、冒頭に書いた猛暑と熱風の中での地獄の作業が、一カ月間続いたのです。もとより僕の荷物は少なかったのですが、何しろ戦後間もない親の代からの家財道具にガラクタ・・・ これまでずいぶん処分してきたつもりが、優柔不断を思い知らされました。
それでも何とか必死に頑張って、9月上旬、ついに引越し! 新居は長屋から直線距離で約5キロ、駅から徒歩6分の好立地。築40年のこじんまりした二階建てで、入居に先がけエアコンも設置しました。
この物件で一番気に入ったのは、2階の南北両側にベランダがあること。Mさんと見に来たときから、この両ベランダに鉄製のしっかりした脱出防止ネットを張ったら、三兄弟を室内から開放し、外の景色を眺めたり日光や風にあたったりさせてやれると、これまで叶わなかった夢を描いていました。

14年前のある夜、お風呂屋さんに行く途中、道にだんごが3つ落ちていると思ったら、仔猫3匹でした。野良と分かり連れ帰り、トム、カミン、ツレと名付けて家族にしました。そのころすでに我家には、事情で飼えなくなった人から引き取った先住猫が1匹いたし、決して余裕のある暮らしではなかったのですが、そのまま道路上の小さな命を見捨てることはできなかったのです。
今回、思いがけずこのような「動物保護優先住宅」に恵まれたのは、命にやさしい地域の人たちの暖かい心を介して、だんご三兄弟からの「猫の恩返し」だったのでしょうか? ふとそんなことを思ったりします。
10月に入り、ようやくエアコンの要らなくなった部屋で、今、高齢猫となった三兄弟は、のびのびと風に吹かれ、気持ちよさそうに寝ています。僕にとって、この上なく幸せで平和なひとときです。

「むすぶ」目次 (2023年9月号)2023/09/24 18:04

■ 今月を視る / 軍拡か軍縮か? 市民社会のあたりまえの論議を要求しよう!
■ 沖縄レポート / 辺野古、最高裁上告棄却 三権分立を取り戻す闘いへ!
            沖縄国際大学元非常勤講師 西岡信之
■ Q & A /「肩代わり金」の「供託」と今後の課題  全国ネットワーク 矢野秀喜                                 
■ Music Corner / 海勢頭 豊さんの歌 『ハイビスカスの娘』 印西市 若谷政樹
■ 読者つうしん /『沖縄、再び戦場へ』上映会からのスタート  松原市 岡部修子  
■ 読者つうしん / 熊野古道を歩きながら考えたこと    枚方市 佐藤謙司
■ Information & Editorial Peace Note