今月を視る (「むすぶ」2021年7・8月号より)2021/08/05 08:54

地域から世界の軍縮世論に連動しよう!
辺野古設計変更「不承認」へ! 知事決定を支える取組みを!

世論は軍縮を求めている
毎年、軍拡のための口実とネタ探しの作文である「防衛白書」。今年2021年度の「防衛白書」は7月13日の閣議で報告、発表された。「台湾有事」を目玉に「対中国軍事緊張」一辺倒の内容である。「米国と連携し、長射程ミサイルなどを導入する方針」を明記。また、敵基地攻撃能力に関連し「抑止力強化について、引き続き検討を行う」と保有論に含みを残した。さらに、20年版までは記載した旧3要件が削除され、他国を武力で守る集団的自衛権の行使を認めた新3要件のみを記した。これは「中国による台湾への武力行使または軍事的威嚇」は集団的自衛権行使の範疇という宣言だ。
他方、日本世論調査会(新聞社などが多数加盟)が実施した「平和」に関する全国郵送世論調査が発表された(7月31日)。被爆76周年の原水禁世界大会を前に、焦点となる核兵器禁止条約(今年1月22日発効)に日本が「参加するべきだ」と答えた人が71%に上った。第1回締約国会議にオブザーバーとして「出席するべきだ」とした人は85%。また、自衛隊の在り方は「憲法の平和主義の原則を踏まえ、『専守防衛』を厳守」の74%に対し「9条を改正して『軍』として明記」は21%にとどまった。さらに、辺野古新基地建設を進める政府の姿勢を「支持しない」は57%であった。世論は軍縮だ。

辺野古新基地設計変更申請の不承認へ
 軍縮を求める世論の流れは辺野古新基地建設をめぐる司法の判断にも反映され始めている。7月6日、最高裁は沖縄県の「国がサンゴ移植申請を許可しない沖縄県に是正指示したことは違法」との訴えを却下したが、5人の判事のうち2人の判事が「軟弱区域の設計変更が沖縄県に拒否されれば工事全体の実現に支障が生じ、サンゴ移植は無駄になる」「設計変更申請に対する承認の見通しを考慮する必要がある」と反対意見を述べ、判決に付された。これは、沖縄県の主張にそった意見であり、これまで辺野古新基地建設をめぐる国との係争で出された司法判断で一度もなかったことだ。玉城デニー知事が語るとおり「画期的な反対意見が付された」判決である。
 さらに、6月には全国知事会が、国が自治体の判断を直接否定できる「裁定的関与」の見直しを盛り込んだ国への提言書をまとめた。提言書では「地方自治体が『自らの判断と責任で行政を運営する』という原則に立ち、国と都道府県、市町村のそれぞれが対等な立場で責任を果たすよう見直すこと」と明記した。これは、玉城デニー知事の『裁定的関与について「地方自治体の判断を直接否定することもできるため、地方自治の保障の観点から極めて大きな問題がある」と指摘。全国の知事に対して「地方自治を実現するため、裁定的関与の見直しを強く求めていただきたい」』との要望を受けて実現したものだ。
 辺野古新基地建設をめぐる政府との闘いは、いよいよ激しく、緊張を伴う局面を迎えている。玉城デニー知事は7月28日、「じくじたる思い」で一旦サンゴ類移植を許可したが、許可条件((高水温期や繁殖期(5~10月ごろ)を避ける等))を国が無視したため、7月30日、沖移植許可を撤回した。
辺野古設計変更承認申請に対し、「玉城デニー知事が8月中旬にも不承認と判断する方向で調整していることが分かった」(琉球新報)と報道されている。

知事の「不承認」を全国、世界から支えよう
 ついに知事による「不承認」の時が来る。国、防衛省はこれまでのように「不承認」を覆すための裁判提訴をはじめあらゆる策を弄してくることは間違いない。この国、防衛省の攻撃を跳ね返し、知事の「不承認」を不動のものにする全国の声と取組みが必要だ。その一つは、「辺野古新基地建設の埋め立て工事で、沖縄戦の戦没者の遺骨を含む土砂を使用しないよう求める意見書」運動を全国に広げることだ。すでに、沖縄県外でも、奈良県議会、金沢市、大阪府茨木市、吹田市、東京都小金井市などで次々と可決されている。沖縄戦遺骨収集ボランティア「ガマフヤー」の具志堅隆松さんも全国の全ての地方議会議長あてに意見書の採択を求める要請書を送った。もう一つの当事者である米議会でもDSA(アメリカ民主主義的社会主義者)やプログレッシブ(進歩的)議員団とともに辺野古を止める賛同運動(ZHAP)も広がろうとしている。全国から、世界とともに、自らの地域で取組みをすすめよう。

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