今月を視る(「むすぶ」2026年2月号) ― 2026/02/16 15:34
「戦争止めてくるわ」の声合わせ、もう一度踏み出そう!
「国論を二分するような改革に挑戦する」
「選挙に勝つ方法:はっきり話せ、しかし何も言うな」(英紙『タイムズ』)。衆議院選挙は自民党単独で3分の2の議席を獲得するなど改憲、軍拡勢力にフリーハンドを与えてしまう悪夢のような結果となった。
具体的内容は語らず「国論を二分するような改革に挑戦する」と謳ってきた高市。大勝後の会見で3点の重点政策を語ったが、「安全保障とインテリジェンスの強化」が本命であることは間違いない。トランプが「“力による平和”という保守的政策の実現において大きな成功を収めることを願っている」とエールを送ったように、高市政権が本当にやりたいことは、「軍事強国日本」である。
「帝国憲法」へのシナリオ
「安全保障とインテリジェンスの強化」とは何か。「安全保障の強化」とは「敵を殲滅できる軍隊」として、自衛隊を現代版「大日本帝国軍隊」にすることである。「インテリジェンスの強化」とは戦争を行うための諜報活動を合法化すること、日本版「CIA」づくり、現代版「特高警察」をつくることである。手始めとして内閣調査室 や公安調査庁を統括する「国家情報局」の創設を打ち出した。さらに現代版「治安維持法」である「スパイ防止法」がセットとして加わる。CIAや「治安維持法」がそうであるように「国家情報局」も「スパイ防止法」も「外国の諜報活動取り締まり」を口実に、国内の言論弾圧を行うことが真の目的である。
フリーハンドを得た高市政権がまず取り掛かるのは、(1)軍事費(「防衛費」)を3.5〜5%に引き上げることで「未来の軍事増税」へレールを敷く。(2)武器輸出を全面解禁して「普通」の「死の商人」国家になる。そのために、「経済成長」の柱の一つとして国内軍需産業への官民の「大胆」な投資を促す。(3)非核三原則の「見直し」(「持ち込ませず」を廃止)から将来的な「独自核武装」への道を形づくる。これらに国会審議は不要である。
法律の制定が必要なのは「スパイ防止法」と「国旗損壊罪」だが、すでに射程に入っているとみていい。並行して、選択的夫婦別姓は投げ捨てられ、外国人排除が当たり前のように行われ、原発推進を加速させる。そして、主権在民・人権第一・平和主義の日本国憲法を、国家第一の「帝国憲法」にとって変えるための国民投票を強行するというシナリオが描かれている。
運動が国会を変える
もはや国会の中ではほとんど期待が持てないことは確かだ。だが、国会の外では、やれること、やらなければならないことが山ほどある。国会のとんでもない状況を変えることができる本当の力は市民運動である。運動の力で与党の政策を変えることは可能だ。
遺骨の収集、DNA鑑定を政府の責任で行うことを求めて一貫して取り組んできた「長生炭鉱の水非常を歴史に刻む会」などの市民運動が、長年の粘り強い取り組みによってこれまで拒み続けてきた政府、厚労省の現地調査をついに実現した(1月30日)。運動が政策や国会を変える実例の一つである。
投開票日を間近に控えた2月、SNS空間を「ママ戦争止めてくるわ」という言葉が席巻した。この言葉は瞬く間に「パパも止めてくるわ」「おじさんも止めてくるわ」に加工されたものを含め拡散され、最初の投稿の翌日にはX(旧ツイッター)のトレンド1位を記録。表示回数は数百万回に達したという。
「高市圧勝」を知って「もうこんな国出たい」とつぶやいた青年もいる。彼は3歳の男の子を育てる30代の父親である。「この子が徴兵されて戦争にいくなんて耐えられない」という。彼は、自分で探したガザで殺された小さな子の動画を私に見せながら、自分の子と重ね涙した。「自分で考えようとしない」若者ばかりではない。事実に向き合おうとする若い人も少なくないはずだ。
もう一度、一からのつもりで、草の根の運動に取り組み、広げよう。
「国論を二分するような改革に挑戦する」
「選挙に勝つ方法:はっきり話せ、しかし何も言うな」(英紙『タイムズ』)。衆議院選挙は自民党単独で3分の2の議席を獲得するなど改憲、軍拡勢力にフリーハンドを与えてしまう悪夢のような結果となった。
具体的内容は語らず「国論を二分するような改革に挑戦する」と謳ってきた高市。大勝後の会見で3点の重点政策を語ったが、「安全保障とインテリジェンスの強化」が本命であることは間違いない。トランプが「“力による平和”という保守的政策の実現において大きな成功を収めることを願っている」とエールを送ったように、高市政権が本当にやりたいことは、「軍事強国日本」である。
「帝国憲法」へのシナリオ
「安全保障とインテリジェンスの強化」とは何か。「安全保障の強化」とは「敵を殲滅できる軍隊」として、自衛隊を現代版「大日本帝国軍隊」にすることである。「インテリジェンスの強化」とは戦争を行うための諜報活動を合法化すること、日本版「CIA」づくり、現代版「特高警察」をつくることである。手始めとして内閣調査室 や公安調査庁を統括する「国家情報局」の創設を打ち出した。さらに現代版「治安維持法」である「スパイ防止法」がセットとして加わる。CIAや「治安維持法」がそうであるように「国家情報局」も「スパイ防止法」も「外国の諜報活動取り締まり」を口実に、国内の言論弾圧を行うことが真の目的である。
フリーハンドを得た高市政権がまず取り掛かるのは、(1)軍事費(「防衛費」)を3.5〜5%に引き上げることで「未来の軍事増税」へレールを敷く。(2)武器輸出を全面解禁して「普通」の「死の商人」国家になる。そのために、「経済成長」の柱の一つとして国内軍需産業への官民の「大胆」な投資を促す。(3)非核三原則の「見直し」(「持ち込ませず」を廃止)から将来的な「独自核武装」への道を形づくる。これらに国会審議は不要である。
法律の制定が必要なのは「スパイ防止法」と「国旗損壊罪」だが、すでに射程に入っているとみていい。並行して、選択的夫婦別姓は投げ捨てられ、外国人排除が当たり前のように行われ、原発推進を加速させる。そして、主権在民・人権第一・平和主義の日本国憲法を、国家第一の「帝国憲法」にとって変えるための国民投票を強行するというシナリオが描かれている。
運動が国会を変える
もはや国会の中ではほとんど期待が持てないことは確かだ。だが、国会の外では、やれること、やらなければならないことが山ほどある。国会のとんでもない状況を変えることができる本当の力は市民運動である。運動の力で与党の政策を変えることは可能だ。
遺骨の収集、DNA鑑定を政府の責任で行うことを求めて一貫して取り組んできた「長生炭鉱の水非常を歴史に刻む会」などの市民運動が、長年の粘り強い取り組みによってこれまで拒み続けてきた政府、厚労省の現地調査をついに実現した(1月30日)。運動が政策や国会を変える実例の一つである。
投開票日を間近に控えた2月、SNS空間を「ママ戦争止めてくるわ」という言葉が席巻した。この言葉は瞬く間に「パパも止めてくるわ」「おじさんも止めてくるわ」に加工されたものを含め拡散され、最初の投稿の翌日にはX(旧ツイッター)のトレンド1位を記録。表示回数は数百万回に達したという。
「高市圧勝」を知って「もうこんな国出たい」とつぶやいた青年もいる。彼は3歳の男の子を育てる30代の父親である。「この子が徴兵されて戦争にいくなんて耐えられない」という。彼は、自分で探したガザで殺された小さな子の動画を私に見せながら、自分の子と重ね涙した。「自分で考えようとしない」若者ばかりではない。事実に向き合おうとする若い人も少なくないはずだ。
もう一度、一からのつもりで、草の根の運動に取り組み、広げよう。
「むすぶ」目次 (2026年2月号) ― 2026/02/16 15:36
■ 今月を視る /「戦争止めてくるわ」の声合わせ、もう一度踏み出そう!
■ オピニオン / プルトニウム生成保管・核保有に執着-高市政権の原発推進政策
東京 山根昭平
■ 沖縄レポート / 不幸な分裂を乗り越え、高市戦争政権を
反ファシズム統一戦線で倒そう 沖縄国際大元講師 西岡信之
■ 報告 / 自前のBDS運動 in 広島
イスラエル協力企業への抗議行動の拡大を! 広島 日南田 成志
■ 映像あんない /『在日ミャンマー人 -わたしたちの自由-』 事務局 岡本 誠
■ 読者つうしん / 少女たちの叫び 就学を禁じられたアフガニスタン
子どもの絵画展 in 大阪 RAWAと連帯する会 桐生佳子
■ Information & Editorial Peace Note
■ オピニオン / プルトニウム生成保管・核保有に執着-高市政権の原発推進政策
東京 山根昭平
■ 沖縄レポート / 不幸な分裂を乗り越え、高市戦争政権を
反ファシズム統一戦線で倒そう 沖縄国際大元講師 西岡信之
■ 報告 / 自前のBDS運動 in 広島
イスラエル協力企業への抗議行動の拡大を! 広島 日南田 成志
■ 映像あんない /『在日ミャンマー人 -わたしたちの自由-』 事務局 岡本 誠
■ 読者つうしん / 少女たちの叫び 就学を禁じられたアフガニスタン
子どもの絵画展 in 大阪 RAWAと連帯する会 桐生佳子
■ Information & Editorial Peace Note